皮膚科
主な検査・治療
※一部の検査、治療は緊急性があるもの以外は予約制で行なっております。
ダーモスコピー
皮膚腫瘍を明るい光を当てながら拡大して観察します。皮膚ガンの診断の際に大切な検査です。また、脱毛症の診断や病勢を見極める際にも有用な検査です。
発汗テスト
入院して全身の発汗状態を検査します。
パッチテスト
かぶれや薬疹などの原因物質をみつけるための検査です。被疑物質を直接皮膚に貼り付け、48時間後、72時間後と1週間後に、同じ部位の皮膚反応を観察し判定します。
スクラッチテスト・プリックテスト
蕁麻疹などのI型アレルギー疾患の原因物質を特定する検査です。薬疹・アトピー性皮膚炎・口腔アレルギー症候群(果物アレルギー)などの原因物質の検索などにも用います。
光線過敏試験
光線過敏症の診断と原因の検索を行います。光照射試験のほか、光線が関与するアレルギー反応を調べる目的で、光パッチテストを行なっています。UVAとUVBの光源として紫外線発生装置(デルマレイ)を用いています。
病理組織検査
皮膚腫瘍の良性・悪性の判断、皮膚病の診断確定のために行います。局所麻酔の後、皮膚の一部を小さく切り取ります。
光線療法
乾癬・類乾癬・掌蹠膿疱症・皮膚悪性リンパ腫などの疾患を対象に、大型紫外線照射装置を用いたnarrow-band UVB療法、ターゲット型エキシマライト・レーザーによる治療を行っています。
局所免疫療法
円形脱毛症の頭皮に人工的にかぶれをおこす物質(SADBE、DPCP)を外用することにより、発毛を促す治療を行っています(自費)。その他、ステロイド局注療法・ステロイド内服療法・全身PUVA療法など、患者さんの状態に合わせて治療を選択しています。
手術療法
皮膚腫瘍に対し切除縫縮術、皮弁形成術、植皮術などを行います。悪性腫瘍の治療は十分な範囲で摘出する事が第一ですが、これが困難な場合は、放射線療法や抗癌剤などの治療を併用して患者さんのQOL(生命・生活の質)を高める事が重要と考えています。またセンチネルリンパ節生検を行い、可能な限り不必要なリンパ節郭清を行わないように努めています。
悪性腫瘍の薬物療法
進行期のため、外科的療法が難しい場合や、外科的療法後の補助療法として薬物療法を行います。従来からの化学療法の他、免疫チェックポイント阻害薬、各種分子標的薬などが続々と使用可能となり効果を上げています。遺伝子パネル検査を積極的に行い治療の可能性を探っていきます。
冷凍療法
液体窒素により、病変部を凍結させる治療法で、尋常性疣贅(ウイルス性のイボ)・各種良性腫瘍・表皮内癌などに行います。尋常性疣贅には凍結療法のほかに難治であれば、電気メスによる焼灼療法なども行っています。
レーザー照射療法
Qスイッチ・アレキサンドライトレーザー、フラッシュランプ付きダイレーザー、CO2レーザーなどをそろえ、主に赤あざ(血管腫)青あざ(太田母斑など)シミ、ホクロ、ソバカスなどの治療を行っています(一部自費)。脱毛レーザーも行っています(自費)。
陥入爪、巻き爪治療
陥入爪に対しては、フェノール法などの外科的治療のほか、ガター法を行なっています。巻き爪には超弾性ワイヤー法などの保存的治療法を選択しています。(一部自費)
遺伝子検査
遺伝カウンセリング
近年、遺伝学・ゲノム学の急速な発展とともに、遺伝子診断などの技術もすでに医療現場に導入され、同時に、遺伝カウンセリングを行なうことの重要性が増しています。遺伝性疾患が疑われる場合、これらを適切に行って行く必要があります。
まず患者さんご本人・ご家族の状況などを詳しくお聴きし、診察いたします。そして診断から治療、今後の見通しについてご説明いたします。初めて受診される場合には、過去の検査、診断の状況が分かる資料がありましたら、ご持参ください。
※初回来院時の実施について
・遺伝子検査…基本的に初回来院時に行うことはありませんが、場合により行います。(遺伝子検査は結果が出るまで2~3ヶ月以上かかる場合がほとんどです。)
・遺伝カウンセリング…遺伝性疾患が疑われる場合には初回来院時でも行います。