03-3342-6111(代表)

循環器内科

心不全外来

1)はじめに

心不全を発症すると、JCARE-CARD、CHART-1による日本の大規模研究では1年死亡率(全死亡)は7.3%、JCARE-CARDにおける心不全増悪による再入院率は退院後6カ月以内で27%、1年後は35%と報告されています。また本邦では、高齢化の急速な進行に伴い高齢者心不全患者さんが増加傾向にあります。高齢者の場合、認知症や呼吸器疾患、腎機能障害、フレイルなど併存疾患を多数有していることが特徴的です。そこで、再入院回避や心不全のトータルマネージメントを目的として心不全外来を開設しました。

2)対象

主な対象患者さんは入退院を繰り返す高齢者心不全、治療に難渋する重症心不全です。また、心不全症状がなくても心機能の低下や弁膜症、心電図で左脚ブロックやBNP高値など将来心不全発症のリスクが高い患者さんも対象としています。

3)診療内容

高齢心不全患者さんは、治療だけではなく介護・福祉を含めた多角的なアプローチが必要です。当外来では医師、看護師、ソーシャルワーカー、薬剤師、栄養士、理学療法士による多職種チーム形成しており、患者さん一人一人のニーズに合った心不全医療を提供しています。また、重症心不全に対しては、不整脈チームとも連携しながら心室再同期療法(CRT)というペースメーカ治療を適切なタイミングで提供しています。しかし、最大限の治療をしているにも関わらず心不全が改善されない場合は、人工心臓や心臓移植が必要となります。残念ながら当院では人工心臓や心臓移植施設の認定施設ではないため適応となる患者さんに対しては、認定施設と密な連携を取りながら適切な時期に紹介するよう心がけています。

4)外来日

毎週水曜日午後です。ぜひご相談ください。
原則予約患者さんが対象となりますが、初診の方でも受診可能です。ただし予約患者さんが優先となりますのでお待ちいただくことがあります。予約外の場合は午後2時30分までに受診してください。受診の際は、医療機関からの紹介状の持参をお願いいたします。

5)患者さんへ

“最近歩くと息が苦しい”、“足がむくむ”、“夜間寝ていると息が苦しくなる”などは心不全症状の可能性があります。お気軽にご相談ください。

6)医療関係のみなさまへ

心不全が疑わしい、心雑音を聴取する、心機能が低下している、心電図で左脚ブロック、BNPが上昇しているなどお困りのことがありましたらご紹介ください。また、医療連携推進センター(TEL:03-5339-3808)を通して外来予約を取っていただけると患者さんの待ち時間が短縮できます。

担当医:
循環器内科 小林 正武(こばやし まさたけ)

担当医:
循環器内科 中野 宏己(なかの ひろき)

Page Top