循環器内科
弁膜症・心構造疾患
外来日、場所
毎週木曜日午前に循環器内科外来の中の専門外来として構造的心疾患(Structural Heart Disease:SHD)外来を開設しております。
当外来について
循環器内科で扱う疾患は治療する心臓の部位によって専門が細かく分かれています。心不全を起こしうる心臓弁膜症や脳梗塞の原因となりうる左心耳・卵円孔などの構造物を専門とし、治療方針をご提案するのがSHD外来です。
当外来をご検討頂きたい患者さん、対象疾患
SHD外来では下記の様な患者さんを専門として受け付けています。
- 検診などで心雑音が指摘された方
- 心エコー検査などで弁膜症(大動脈弁、僧帽弁、三尖弁の狭窄や逆流)が指摘された方
- 心房細動に対して抗凝固薬(血液サラサラにするワーファリン、プラザキサ、イグザレルト、エリキュース、リクシアナなど)を服用中に出血を起こしてしまいお困りの方
- 60歳未満と若年で脳梗塞を発症され、原因がはっきりと分からなかった方
対象疾患は大動脈弁狭窄症・閉鎖不全症、僧帽弁狭窄症・閉鎖不全症、三尖弁逆流症、心房細動、卵円孔開存症、奇異性脳塞栓症などです。上記疾患に当てはまらなくても、ご受診の希望があればぜひ一度ご相談ください。
当外来での診療内容
病状の進んだ心臓弁膜症に対しては心臓血管外科による開胸心臓手術が選択肢として提案されてきました。しかし手術によるお体への負担に耐えられない患者さんに対して、負担がより少ないカテーテルでの治療が可能となっています。また同様に従来であれば外科的治療のみが選択肢であった左心耳および卵円孔に対してもカテーテル治療が可能となりました。
当外来では構造的心疾患に対して診察させて頂き、内服管理、カテーテル治療および外科的治療のどれが患者さんに最も適するのか、専門的に検査し治療方針を提案します。
当外来にて扱うカテーテル治療は下記の通りです。
- 経カテーテル的大動脈弁置換術(Transcatheter Aortic Valve Implantation: TAVI)
- 経カテーテル的僧帽弁弁尖間修復術 (Transcatheter Edge-to-Edge Repair: TEER)
- 経カテーテル的左心耳閉鎖術 (Transcatheter Left Atrial Appendage Closure: LAAC)
- 経カテーテル的卵円孔閉鎖術 (Transcatheter Closure of Patent Foramen Ovale: PFO-C)
治療の詳細は低侵襲心臓・血管病治療センターからご確認ください。
受診方法・時間の詳細は「外来入院案内」のページをご覧下さい。
他院医療機関の先生方へ
心臓弁膜症疾患の診断の第一歩は心雑音となりますが、心雑音の強弱や症状の有無だけでは重症度の正確な判断は困難であると指摘されています。病態把握には心エコー検査を含めた専門診察が肝要となりますため、心雑音のある患者様がいらっしゃいましたら一度ご紹介をご検討ください。
また抗凝固薬の処方を継続頂いている患者様も多くいらっしゃると思われますが、内服中に出血などで投薬に難渋した場合には左心耳閉鎖術の検討が必要です。さらに脳梗塞の原因が不詳だった患者様についても、ご紹介頂けましたら当外来にて心原性の可能性について精査させて頂き、適切な治療方針をご提案させて頂きます。
ご紹介方法の詳細は「医療連携について」のページをご参照下さい。
担当医:循環器内科 小松 一貴(こまつ いっき)