03-3342-6111(代表)

循環器内科

肺血管外来

肺高血圧症は命に係わる重大な疾患であるにもかかわらず、患者数が少ないため、患者さんはもちろん医療者の認識も不足しており、症状が出てから正しい診断までに時間がかかる疾患であるといわれております。また、初期症状の多くが労作時の息切れ(初診患者さんの60-90%の症状)であるとされ、ほかの呼吸器疾患や循環器疾患との鑑別が必要となるうえに、呼吸器疾患や循環器疾患に伴う肺高血圧症も存在し、その正確な診断には専門的な知識と検査が必要となります。

体循環と肺循環
肺循環は血圧と血管の抵抗が低く、血流が早い。平均の肺動脈圧は20mmHg以下であり体の血圧(体循環)血圧を120/80mmHgとすると平均血圧は約90mmHgになるので1/5-1/6ぐらいになる。
肺高血圧商(PH)臨床分類
5th WORLD SYMPOSIUM ON PULMONARY HYPERTENSION, NICE, 2013

また、肺動脈性肺高血圧症は若い方にも発症する可能性のある疾患で、適切に治療をしなければ命にかかわる可能性があることが知られています。原因として、原因がよくわからない特発性のもの、家族内で発症する遺伝性のもの、抗がん剤など薬剤に関連するもの、膠原病に合併するもの、消化器疾患である門脈圧亢進症に合併するもの、先天性心疾患に続発するものがあります。適切に診断し、複数の薬剤を使用することで症状を軽減し、病状を安定化することができるようになってきています。

肺動脈性肺高血圧症治療薬開発の変遷
以前は治療法が皆無であったが、1990年代にプロスタグランジン製剤が臨床応用され、さらに2005年以降に次々と治療薬が開発された。
肺高血圧症治療ガイドライン(2017年改訂版)より

さらに肺動脈内にできた血栓が慢性化し、肺高血圧症をきたす慢性血栓塞栓性肺高血圧症という疾患があります。かつては治療法がないとされていましたが、近年、外科的手術の肺動脈血栓内膜切除術(PEA)やカテーテル治療であるバルーン肺動脈形成術(BPA)の進歩、複数の治療薬の承認が進み、治癒も目指せる状況となっております。当院では心臓外科、循環器内科で協力してこの疾患の治療にあたっており、全国有数の治療経験数を有しています。また外科によるPEA、内科によるBPAがどちらと実施可能な施設です。

外科的血栓内膜切除術:PEA
バルーン肺動脈拡張術:BPA

当院では肺高血圧症の専門外来である「肺血管外来」を開設しております。毎週木曜日午後に山下 淳医師が担当しております。お困りの患者さんはご遠慮なくご相談ください。

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