2024年6月22日から8月24日までの隔週土曜日全5日間、病院経営人材育成研修会「リアルワールドで学ぶ病院チームマネジメント入門」を開催しました。研修会にはさまざまな医療機関で病院経営を担う7名の受講生が参加されました。グループワーク中心のプログラムであり募集人数を絞りましたが、ほぼ予定の参加人数が集まり、第１回としては成功したと考えています。

研修会では、「医療連携」「収益向上」「情報発信」「医療Dx」「労務管理」「離職防止」「苦情対応」など、医療機関が運営上直面する問題について、いろいろな意見や客観的視点から検討し、共有を行いました。 講師陣には多職種からなる本学職員らが集まり、それぞれの現場での具体的な事例を持ち寄りました。講師の一方的な講義中心の授業ではなく、グループカリキュラムで構成されたアクティブラーニング形式をとり、実際に医療現場で起こった問題や課題に対し、日経BP社スタッフのメディア目線も加えてどのように対応していくのかを検討しました。また、受講生は毎回の講義後にリフレクションシートを提出し、議論の中で考えたことを言語化しながら学びをさらに深めていきました。

プログラム

日程	テーマ	講師	講師
6/22	病院運営におけるプロジェクトマネジメント	菅野義彦 （腎臓内科医師）	樋口由布子 （経営企画室看護師）
7/13	BCPで備える（新興感染症対策）	中村造 （感染制御部医師）	本田裕美 （総合相談・支援センター看護師）
7/27	医療事故とメディア	浦松雅史 （医療安全管理室医師）	永井学 （日経ヘルスケア編集長）
8/10	医療関係法規とカルテ記載	竹口文博 （法人統合管理室医師）	齋藤豊 （診療情報管理室事務）
8/24	施設基準から考える増収策	宮澤靖 （栄養管理科長）	那須友里恵 （医療保険室事務）

最終回には林由起子学長より修了証の授与が行われ、受講生からは同じ悩みを持つ仲間達と深い学びの機会を持てた、との非常に高い評価をいただきました。

今後も企画やプログラムを発展させながら継続していく予定です。本学卒業生の得意分野でもありより多くの方にご参加いただきたいと思っています。本講座運営にご協力いただいた関係者の皆さまにも感謝申し上げます。（講座責任者：菅野義彦）

受講生のコメント（一部抜粋して紹介）

• 非常に質の高い研修に参加でき大変満足している。東京医大の力の源泉はここにあるのだということがよく分かった。自分が所属する病院に今回得たノウハウを還元し、成果を出して、これは東京医大から教えてもらったものだと披露したい。今般の研修に携わられた方の労に心から感謝いたします。
• 色々問題のあった母校がここまで立ち直れたのは感慨深いです。林学長、菅野教授はじめ、スタッフのみなさん、そして一緒に学んだみなさん、ありがとうございました。
• 研修期間中は大変にありがとうございました。各回ともに講師の先生方が事前に良く考えられて準備がされており、大変に満足できるものでした。