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病院指標

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令和6年度 東京医科大学病院 病院指標

令和6年度 東京医科大学 病院指標

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
  4. 転倒・転落発生率
  5. 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
  6. 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
  7. d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
  8. 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
  9. 身体的拘束の実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 1,744 511 833 1,393 2,229 3,688 4,870 6,492 3,659 509
当院はISO15189認定を受けた特定機能病院として、すべての患者さんに満足いただける医療を提供して、
患者さんとともに歩む良質な医療の実践を目標としています。
当院退院患者の年齢分布は周産期医療、がん医療、救急医療を強化していることで、中・高年齢層だけではなく、
乳幼児まで幅広い年齢層のニーズに応えていると考えています。
この件数は、2024年6月1日以降に入院し、2025年5月31日までに退院した患者を対象として集計しています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
高齢診療科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
01021xxxxx0xxx 認知症-処置1:なし 39 4.54 13.68 0.00% 71.08
010060xx99x20x 脳梗塞-手術なし-処置2:2あり-副病:なし 25 19.80 16.94 24.00% 83.28
130030xx99xbxx 非ホジキンリンパ腫-手術なし-処置2:Bあり 25 9.16 12.23 0.00% 83.92
010060xx99x40x 脳梗塞-手術なし-処置2:4あり-副病:なし 24 19.79 16.89 20.83% 84.96
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎-手術なし-処置2:なし 16 22.06 20.78 31.25% 86.94
高齢診療科は、主として75歳以上の高齢者を対象とし、認知症や誤嚥性肺炎含む呼吸器疾患や尿路感染症などの内科系老年症候群を中心に診療を行っております。 (ただし、認知症に関しては年齢に関わらず診療に従事しています)                                                                                                                            
「認知症-処置1:なし」は、認知症の精査・診断(抗アミロイドβ抗体薬の適応判断を含む)をするための髄液検査を受けるために入院された方を指します。                                                                                                                                                                                                                                                         「脳梗塞-手術なし-処置2:2あり-副病:なし」は、急性期脳梗塞(特に発症24時間以上の経過、もしくは禁忌等によりエダラボンの投与が行えなかった場合)に対して、治療目的に入院された方を指します。                                                                                                                                「非ホジキンリンパ腫-手術なし-処置2:Bあり」は、悪性リンパ腫(特に非ホジキンリンパ腫)に対して化学療法を受けるために入院された方を指します。
「脳梗塞-手術なし-処置2:4あり-副病:なし」は、急性期脳梗塞(発症24時間以内かつ、エダラボンの投与を行った場合)に対して、治療目的に入院された方を指します。                                                                                                                                    「誤嚥性肺炎-手術なし-処置2:なし」は、誤嚥による肺炎を治療されるために入院された方を指します。
臨床検査医学科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130170xxxxxxxx 血友病 21 8.14 10.82 0.00% 52.00
130160xxxxx0xx 後天性免疫不全症候群-処置2:なし 16 28.00 21.02 0.00% 36.69
130130xxxxx0xx 凝固異常(その他)-処置2:なし 12 3.67 11.17 0.00% 50.83
130030xx99x3xx 非ホジキンリンパ腫-手術なし-処置2:3あり - - 14.89 - -
130130xxxxx1xx 凝固異常(その他)-処置2:1あり - - 31.65 - -
臨床検査医学科は、HIV/AIDSの診療、血友病や後天性血友病などの出血性疾患やアンチトロンビン欠乏症などの先天性血栓性疾患などの血液凝固異常症の診療を行っています。また、輸血や血液製剤に関する専門的な治療や相談を行っています。
「血友病」は血友病による出血に対して血液凝固因子製剤や血友病Aに対するVIII因子代替抗体製剤による治療を行った方の件数です。
「後天性免疫不全症候群」はHIV感染症に対して日和見疾患の検索や抗HIV療法、日和見疾患の治療などを行った方の件数です。
「凝固異常(その他)」はvon Willebrand病や後天性血友病Aなどによる出血に対して血液凝固因子製剤や免疫抑制療法などによる治療を行った方の件数です。
「非ホジキンリンパ腫」はHIV感染症に合併したリンパ腫に対して化学療法などを行った方の件数です。
小児科・思春期科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上)-手術なし-処置2:なし 171 9.92 6.11 0.58% 0.00
080270xxxx1xxx 食物アレルギー-処置1:あり 170 1.18 2.10 0.00% 4.20
140010x199x1xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上)-手術なし-処置2:1あり 116 14.35 10.60 0.86% 0.00
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 81 7.59 6.22 0.00% 2.21
0400801199x0xx 肺炎等(1歳以上15歳未満)-手術なし-処置2:なし 74 6.92 5.61 0.00% 6.04
小児科は、小児の全身の疾患に対応しており、一般小児への診療はもちろんのこと、新生児集中治療室(NICU)が産科・婦人科と連携して母体と疾患を抱える新生児の搬送を受けています。「妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上)-手術なし-処置等2:1あり」「妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上)-手術なし-処置等2:1なし」は、 早産児などでしばしば見られる呼吸障害などの疾患で新生児が子宮外に適応するまでNICUで入院管理を行います。重症度により2つに分かれています。
「食物アレルギー-処置1:あり」は、食物アレルギーの検査目的の入院です。食物アレルギーは血液検査だけでは診断ができず実際に疑われる食材を摂取して症状が出るかどうかで診断をします。また食物アレルギーの患児の摂取可能な量を確認するために日帰りや1泊入院で負荷試験を行っています。
「急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道炎感染症(その他)」や「肺炎等(1歳以上15歳未満)-手術なし‐処置2:なし」)は肺炎を含む呼吸器感染症に対する治療目的の入院です。小児はこのような呼吸器感染症に罹患すると酸素吸入や点滴治療が必要になる場合があります。
乳腺科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍-乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等-処置1:なし 191 8.14 9.77 0.00% 61.14
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍-乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 190 5.30 5.50 0.00% 55.49
090010xx99x4xx 乳房の悪性腫瘍-手術なし-処置2:4あり 102 2.00 3.64 0.00% 52.77
090010xx99x80x 乳房の悪性腫瘍-手術なし-処置2:8あり-副病:なし 38 2.00 3.58 0.00% 58.55
090010xx99x0xx 乳房の悪性腫瘍-手術なし-処置2:なし 16 7.69 9.75 6.25% 55.75
乳腺科は、乳がんや乳腺腫瘍の診断・治療に特化した診療科です。乳がん手術は、乳房切除術、乳房温存術(部分切除術)、腋窩リンパ節郭清、センチネルリンパ節生検などを行っておりますが、乳房再建のご希望のある患者さんに対しては、形成外科と連携して、より整容性の高い手術を行っております。
「乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等1 なし」は、上記の乳房部分切除に加えて広範な腋窩リンパ節郭清を行った方の件数を指しています。
「乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)」は、乳がんの治療のための手術を行うことを目的として入院された方の中でも、特に乳房を温存する方法手術(部分切除術)を受けた方の件数を示しています。
「乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 4あり」は、乳がん治療の一環として、抗がん剤を用いた薬物療法のために入院された方の件数を指しています。
「乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 8あり」は、乳がん治療の一環として、抗がん剤とトラスツズマブに加えて「ペルツズマブ」などの分子標的治療薬を併用した化学療法のために入院された方の件数を指しています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160620xx01xxxx 肘、膝の外傷(スポーツ障害等を含む。)-腱縫合術等 100 10.08 12.71 0.00% 34.36
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。)-人工関節再置換術等 98 25.17 21.38 1.02% 73.83
070230xx97xxxx 膝関節症(変形性を含む。)-その他の手術あり 66 5.05 6.56 0.00% 73.59
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。)-人工関節再置換術等 63 20.98 18.76 6.35% 65.32
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。)-手術あり-処置1:なし 49 5.25 4.65 0.00% 48.20
整形外科は、脊椎・関節・外傷・腫瘍・スポーツ疾患などに対して、一般的な外科手術はもちろん、内視鏡手術、保存的治療、薬物治療、化学療法、ブロック治療など最善の治療を提供しています。
「肘、膝の外傷(スポーツ障害等を含む。) 腱縫合術等」は、主に膝の十字靱帯や半月板などの損傷に対して、靱帯の縫合・形成術や半月板の縫合等の手術等を受けるために入院した方を指しており、当院では関節鏡を用いた低侵襲の手術を中心に行っております。また肘関節の外傷は、小児の肘周辺の骨折に対しても必要に応じて手術を行っています。
「膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等」は、膝関節が様々な要因により変形し、痛みを伴う際に、金属等でできた人工膝関節に置き換える手術等を目的として入院された方を指しています。
「股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等」は、股関節が様々な要因により変形したり壊死し、痛みを生じた際に、人工関節や人工骨頭に置き換える手術を目的として入院された方を指しています。
「脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎-手術なし」は脊椎が華麗性を含む様々な要因により変形し、痛みやしびれ、麻痺などの神経症状に対し手術を受けるために検査入院をされた方を指しています。当院では、検査入院で全身麻酔のリスクや手術の適応を評価し、その後の手術入院へつなげていきます。
「骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。)-四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等」は良性骨軟部腫瘍に対し手術加療を行う方を指しています。積極的に悪性腫瘍を疑わない、または、外来での生検で良性腫瘍の診断がついている患者さんが手術を受けます。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。)-手術あり-処置1:なし 74 4.27 4.65 0.00% 47.76
090010xx011xxx 乳房の悪性腫瘍-乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等-処置1:あり 27 12.44 14.76 0.00% 44.89
070590xx99x0xx 血管腫、リンパ管腫-手術なし-処置2:なし 24 10.38 5.73 0.00% 0.00
160200xx020xxx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。)-眼窩骨折観血的手術(眼窩ブローアウト骨折手術を含む。)等-処置1:なし 24 6.13 5.98 0.00% 48.71
020230xx97x0xx 眼瞼下垂-手術あり-処置2:なし 22 2.09 2.74 0.00% 64.55
形成外科では顔や手足の外傷、それらによる傷跡の整容的な治療を行っています。治療領域は多岐にわたっており、全身の皮膚や皮下組織、骨などにできた腫瘍の摘出や生まれつきの整容的な問題、加齢やその他の要因で生じる疾患にも対応しています。
「骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。)-手術あり-処置1:なし」は、全身あらゆる部位に生じる良性腫瘍の摘出を行っています。
「乳房の悪性腫瘍 組織拡張器による再建手術(一連につき) 乳房(再建手術)の場合等」は乳腺科と連携し、悪性腫瘍摘出後に乳房再建の希望のある方に対して行った手術の件数です。
「血管腫、リンパ管腫-手術なし-処置2:なし」は、先天性のイチゴ状血管腫に対してヘマンジオールシロップの内服が有効ですが、初回導入する際に入院して血糖管理をする必要があるため、その件数を表したものです。
「顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし」は、口・鼻・耳などの外傷による骨折治療のために手術を行った方の件数です。
「眼瞼下垂-手術あり-処置2:なし」は、主に加齢によって生じる眼瞼下垂に対して余剰な皮膚を切除したり、瞼の位置を上げることにより、視野を改善させる手術です。
また当科は他の診療科が行う手術の支援や悪性腫瘍摘出後の再建術も積極的に行っています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010010xx03x00x 脳腫瘍-頭蓋内腫瘍摘出術等-処置2:なし-副病:なし 160 24.31 19.89 4.38% 47.94
010010xx991xxx 脳腫瘍-手術なし-処置1:あり 94 4.03 4.83 0.00% 48.43
010030xx991xxx 未破裂脳動脈瘤-手術なし-処置1:あり 34 2.65 2.86 0.00% 61.97
010030xx02x0xx 未破裂脳動脈瘤-脳血管内手術-処置2:なし 25 8.88 8.63 0.00% 58.20
010070xx9910xx 脳血管障害-手術なし-処置1:あり-処置2:なし 23 2.44 3.23 0.00% 68.13
脳神経外科は、頭部、特に脳に関する疾患に対して主に外科的に治療を行っています。従来の開頭手術に加え、より高度な頭蓋底手術を専門としており、血管内治療や内視鏡手術、放射線療法なども積極的に治療に取り入れております。また、迅速な診療が必要な超急性期・急性期の脳血管障害や神経外傷に対しては救命救急センターと連携しながら対応します。
「010010xx03x00x 脳腫瘍 頭蓋内腫瘍摘出術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし」は、良性・悪性の脳腫瘍を取り除くための手術を受けることを目的として入院された方が該当します。
「010010xx991xxx 脳腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり」は、脳腫瘍の治療の一環として化学療法を受けるために入院された方、あるいはカテーテルを用いた術前検査のために入院された方が該当します。
「010030xx991xxx 未破裂脳動脈瘤 手術なし 処置1あり 手術・処置等2なし」は、脳動脈瘤に対して、カテーテルを用いた検査を目的として入院された方が該当します。
「010030xx02x0xx 未破裂脳動脈瘤-脳血管内手術-処置2:なし」は、脳動脈瘤に対するカテーテルを用いた治療をされた方が該当します。
「010070xx9910xx 脳血管障害 手術なし 処置1あり 処置2:なし」 手術あり 手術・処置等1なし」は、脳血管障害に対して、カテーテルを用いた検査を目的として入院された方が該当します。
呼吸器外科・甲状腺外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx02x0xx 肺の悪性腫瘍-肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの等-処置2:なし 244 9.91 9.82 0.00% 69.07
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍-手術なし-処置1:あり-処置2:なし 182 2.41 3.03 0.00% 74.30
100020xx010xxx 甲状腺の悪性腫瘍-甲状腺悪性腫瘍手術 切除(頸部外側区域郭清を伴わないもの)等-処置1:なし 148 8.01 7.90 0.00% 53.96
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍-手術なし-処置1:なし-処置2:4あり-副病:なし 124 6.39 8.16 0.00% 68.39
100140xx97xxxx 甲状腺機能亢進症-手術あり 57 8.70 8.77 0.00% 40.61
呼吸器外科・甲状腺外科では肺がんに関する診療が多数を占めており、肺がんに対して手術はもとより、抗がん剤治療・放射線治療などを駆使して根治を目的とした集学的な治療に取り組んでいます。弊科では診断から治療まで一貫して行い円滑に診療にが進むようにしています。肺がんに対する手術の9割以上は胸腔鏡下手術で行っています。患者さんの状態によって積極的に胸腔鏡下手術を行っており、比較的早期に離床が可能で社会生活への復帰までの期間が短期間という利点があります。患者数1位は、肺がんに対する手術を行った入院で、2位は肺がんを診断するための気管支鏡検査の入院、3位は甲状腺がんに対する手術を行った入院、4位は抗がん剤治療のための入院となっております。抗がん剤治療はその治療薬の特性で入院期間の長短があります。白血球減少などの副病名があると入院期間がやや延びています。DPCコード分類では、使用する抗がん剤の種類により分類が細分化されるため別分類として集計されておりますが、肺がんに対する抗がん剤治療では、免疫チェックポイント阻害薬単剤の治療に加え、近年は化学療法と免疫療法の併用件数も増加しております。また、甲状腺がんに対しても、根治性が高く合併症の少ない手術を小さな切開創で行っています。
「肺の悪性腫瘍-肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの等-処置2:なし」は、肺がんの治療を目的として胸腔鏡と呼ばれる内視鏡の一種を用いた手術のために入院した方の件数です。
「肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし」は経気管肺生検法・気管支ファイバースコピー・超音波気管支鏡下穿刺吸引生検法(EBUS-TBNA)などの肺がんを診断するための検査目的にて入院された方を指します。抗凝固薬を中止できない場合は代替として点滴による薬物治療を行うため入院期間が長くなります。
「甲状腺の悪性腫瘍 甲状腺悪性腫瘍手術 切除等 手術・処置等1 なし」は、甲状腺がん治療のために甲状腺の切除や摘出のために入院された方の件数です。
「肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病なし 」は、肺がんに対して抗がん剤治療を目的(放射線療法は含みません)として入院した方を指します。
「甲状腺機能亢進症-手術あり」は甲状腺腫が大きい、あるいは抗甲状腺薬が副作用のため使用できないバセドウ病に対する根治的手術をうけた患者数です。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050161xx01x1xx 大動脈解離-大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 上行大動脈及び弓部大動脈の同時手術等-処置2:1あり 40 34.50 29.35 12.50% 61.08
050080xx0101xx 弁膜症(連合弁膜症を含む。)-ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等-処置1:なし-処置2:1あり 38 25.34 20.84 7.89% 68.24
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤-ステントグラフト内挿術-処置2:なし 37 11.89 10.18 2.70% 75.27
050163xx01x1xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤-大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 上行大動脈及び弓部大動脈の同時手術等-処置2:1あり 31 26.10 27.01 3.23% 70.81
050163xx9900xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤-手術なし-処置1:なし-処置2:なし 31 6.32 7.58 0.00% 76.68
心臓血管外科は、冠動脈疾患や心臓弁膜症疾患、胸部腹部大動脈疾患、さらには四肢の末梢血管疾患に対する外科治療を行っています。オフポンプ冠動脈バイパスや完全内視鏡下心臓手術、ステントグラフト内挿術、カテーテル大動脈弁置換術などの低侵襲手術に加えて、通常の開胸開心手術や人工血管置換術を行っています。四肢末梢血管疾患にはカテーテル治療や再生医療を行っています。緊急性の高い急性大動脈疾患や急性冠症候群などの疾患に対しても24時間体制で対応しています。慢性血栓塞栓性肺高血圧症に対しては肺動脈内膜摘除術とカテーテル肺動脈形成術を組み合わせた治療を行っております。循環器内科や集中治療科、麻酔科、臨床工学部、看護部などとのチーム医療によりさらなる成績の向上を目指しています。
産科・婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍-腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 177 6.07 5.88 0.00% 42.17
12002xxx02xxxx 子宮頸・体部の悪性腫瘍-子宮頸部(腟部)切除術等 97 3.00 2.92 0.00% 39.72
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍-卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 87 6.09 5.97 0.00% 38.87
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍-手術なし-処置2:4あり-副病:なし 82 4.28 4.07 0.00% 57.34
120010xx99x30x 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍-手術なし-処置2:3あり-副病:なし 79 4.11 4.12 0.00% 62.00
産科・婦人科では、良性疾患を含め婦人科系疾患の治療やハイリスク分娩などの産科系疾患を行っています。
子宮がんや卵巣がんなどに対しては、手術をはじめ、化学療法・放射線療法による総合的な治療を行います。
最も退院症例数が多い「子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等」は子宮筋腫や子宮腺筋症などの良性疾患に対して腹腔鏡下子宮全摘術目的に入院された患者さんです。当院では適応疾患を見極めた上で積極的に低侵襲手術を行っております。
「子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし」は子宮頸がん・子宮体がんに対して手術目的に入院された患者さんの件数です。
「卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(膣式を含む。)腹腔鏡によるもの等」は、卵巣腫瘍などの良性疾患に対して腹腔鏡下附属器腫瘍摘出術目的に入院された患者さんの件数です。
「子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病なし」は、子宮頸・体がんに対する化学療法のために入院された方の件数を指しています。
「卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍-手術なし-処置2:3あり-副病:なし」は、卵巣・卵管がんに対する化学療法のために入院された方の件数を指しています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患-手術あり-片眼 1,660 2.02 2.49 0.00% 73.75
020160xx97xxx0 網膜剥離-手術あり-片眼 389 3.84 7.53 0.00% 54.08
020200xx9710xx 黄斑、後極変性-手術あり-処置1:あり-処置2:なし 211 3.72 5.47 0.00% 68.18
020240xx97xxx0 硝子体疾患-手術あり-片眼 204 3.38 4.83 0.00% 64.67
020220xx01xxx0 緑内障-緑内障手術 濾過手術-片眼 188 3.87 8.69 0.00% 67.47
当院眼科は、白内障・緑内障・網膜硝子体・角膜・腫瘍・斜視・眼瞼など目の病気全般に幅広く対応し、救急症例には24時間体制で入院・手術・治療が可能です。
白内障手術は日帰り手術、1泊の短期入院に対応し、炎症・外傷・感染に伴う続発性白内障や高度進行例などの難症例も受け入れています。
手術は緑内障、硝子体、角膜移植、眼腫瘍、斜視・眼瞼下垂といった眼瞼領域まで実施し、
硝子体では黄斑円孔・網膜前膜・黄斑下出血・硝子体出血、炎症や感染に伴う混濁、増殖糖尿病網膜症・増殖性硝子体網膜症、眼内炎、外傷、網膜剥離などに対応します。
薬物治療としては、感染性角膜潰瘍、ぶどう膜炎、視神経炎に対してガイドラインに基づく診療を行っています。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
03001xxx99x70x 頭頸部悪性腫瘍-手術なし-処置2:7あり-副病:なし 196 4.46 6.52 1.02% 63.48
03001xxx99x3xx 頭頸部悪性腫瘍-手術なし-処置2:3あり 149 19.14 26.52 0.67% 59.27
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍-手術あり 104 7.54 6.68 0.00% 52.73
03001xxx0200xx 頭頸部悪性腫瘍-頸部悪性腫瘍手術等-処置1:なし-処置2:なし 77 11.55 12.45 0.00% 63.92
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 76 3.74 5.84 0.00% 48.84
耳鼻咽喉科・頭頸部外科は主に頭頸部がん、人工内耳、慢性副鼻腔炎の手術などを行っています。
「頭頸部悪性腫瘍-手術なし-処置2:7あり-副病:なし」「頭頸部悪性腫瘍-手術なし-処置2:3あり」は頭頸部がんに対して抗がん剤などの点滴治療を行うために入院された方です。
「頭頸部悪性腫瘍、頸部悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 」は頭頸部がん(鼻、口、のど、あご、耳など)に対して切除や摘出など手術を実施するために入院された方です。
「耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術あり」は頭頸部の良性腫瘍の摘出などの手術を目的に入院された方です。
「慢性副鼻腔炎」は慢性的に副鼻腔に炎症が起きる疾患で、その患者さんの大半が内視鏡手術を目的として入院されています。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010110xxxxx40x 免疫介在性・炎症性ニューロパチー-処置2:4あり-副病:なし 26 11.19 15.45 3.85% 42.62
010060xx99x40x 脳梗塞-手術なし-処置2:4あり-副病:なし 14 19.21 16.89 7.14% 61.07
010090xxxxx0xx 多発性硬化症-処置2:なし 14 10.79 11.75 0.00% 35.57
010060xx99x20x 脳梗塞-手術なし-処置2:2あり-副病:なし 12 13.17 16.94 0.00% 62.17
010130xx99x4xx 重症筋無力症-手術なし-処置2:4あり 12 17.50 15.11 0.00% 64.25
脳神経内科は、脳・脊髄・末梢神経・筋肉などの病気について、診断および内科的な治療を行っています。とくに脳梗塞などの脳血管障害、重症筋無力症や多発性硬化症などの神経免疫疾患、パーキンソン病などの神経変性疾患に重点をおいて診療しています。
患者数が多い順にDPC名称を紹介します。「免疫介在性・炎症性ニューロパチー-処置2:4あり-副病:なし」は、免疫介在性・炎症性ニューロパチーの患者さんに対して診断およびガンマグロブリン療法などの治療を行った方の数です。「脳梗塞-手術なし-処置2:4あり-副病:なし」は、脳梗塞を発症したものの手術をせずに内科的な治療で対応し、主に腎機能障害がない方に対してエダラボンという脳保護薬を用いた治療を行った方の数です。「多発性硬化症-処置2:なし」は、多発性硬化症の患者さんに対して診断およびステロイドなどの治療を行った方の数です。「脳梗塞-手術なし-処置2:2あり-副病:なし」は、脳梗塞を発症したものの手術をせずに内科的な治療で対応し、リハビリテーションを行った方の数です。「重症筋無力症-手術なし-処置2:4あり」は、重症筋無力症の患者さんに対してガンマグロブリン療法などの治療を行った方の数です。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外)-皮膚悪性腫瘍切除術等-処置2:なし 72 4.14 6.92 0.00% 70.57
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物-皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等-処置1:なし 39 2.64 3.77 0.00% 53.67
080010xxxx0xxx 膿皮症-処置1:なし 27 11.74 12.98 0.00% 63.89
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。)-手術あり-処置1:なし 17 2.35 4.65 0.00% 47.88
080005xx01x0xx 黒色腫-皮膚悪性腫瘍切除術等-処置2:なし 16 14.69 11.59 0.00% 62.31
泌尿器科では、病気の治療そのものは当然のことながら、治療後に器官の機能が温存されるような治療を心がけています。その一環として、身体への負担が少ないロボット支援手術も積極的に行っています。特に前立腺癌に対するロボット支援手術は2006年8月に開始しました。その他の器官(膀胱、腎臓や副腎)に対する手術でも、ロボットを用いた低侵襲手術を積極的に取り入れています。
「前立腺の悪性腫瘍-手術なし-処置1:あり」は前立腺癌の疑いに対して生検(組織を採取する検査)をするために入院された方の件数です。
「前立腺の悪性腫瘍-前立腺悪性腫瘍手術等」は前立腺のがんに対する手術のために入院された方の件数です。手術ではロボットによる支援が行われ、身体への負担が軽減され、術後の機能温存(術後の性機能や尿禁制の改善)に寄与しています。
「膀胱腫瘍-膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術-処置2:なし」は、膀胱のがんに対して内視鏡を用いた手術のために入院された方の件数です。
「膀胱腫瘍-膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術+術中血管等描出撮影加算」は、膀胱がんの可視化を行い膀胱のがんに対して内視鏡を用いた手術を行うために入院された方の件数です。
「前立腺の悪性腫瘍-手術なし-処置1:なし-処置2:5あり」は、前立腺のがん治療の一環としてカバジタキセル アセトン付加物(ジェブタナ)という薬剤を用いた化学療法(抗がん剤治療)のために入院された方の件数を示しています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍-手術なし-処置1:あり 296 2.98 2.45 0.00% 69.52
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍-前立腺悪性腫瘍手術等 93 11.75 11.11 0.00% 67.42
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍-膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術-処置2:なし 84 7.79 6.81 0.00% 72.14
110070xx02xxxx 膀胱腫瘍-膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術+術中血管等描出撮影加算 59 6.64 6.75 0.00% 69.19
110080xx9905xx 前立腺の悪性腫瘍-手術なし-処置1:なし-処置2:5あり 51 5.59 8.27 0.00% 67.69
泌尿器科では、病気の治療そのものは当然のことながら、治療後に器官の機能が温存されるような治療を心がけています。その一環として、身体への負担が少ないロボット支援手術も積極的に行っています。特に前立腺癌に対するロボット支援手術は2006年8月に開始しました。その他の器官(膀胱、腎臓や副腎)に対する手術でも、ロボットを用いた低侵襲手術を積極的に取り入れています。
「前立腺の悪性腫瘍-手術なし-処置1:あり」は前立腺癌の疑いに対して生検(組織を採取する検査)をするために入院された方の件数です。
「前立腺の悪性腫瘍-前立腺悪性腫瘍手術等」は前立腺のがんに対する手術のために入院された方の件数です。手術ではロボットによる支援が行われ、身体への負担が軽減され、術後の機能温存(術後の性機能や尿禁制の改善)に寄与しています。
「膀胱腫瘍-膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術-処置2:なし」は、膀胱のがんに対して内視鏡を用いた手術のために入院された方の件数です。
「膀胱腫瘍-膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術+術中血管等描出撮影加算」は、膀胱がんの可視化を行い膀胱のがんに対して内視鏡を用いた手術を行うために入院された方の件数です。
「前立腺の悪性腫瘍-手術なし-処置1:なし-処置2:5あり」は、前立腺のがん治療の一環としてカバジタキセル アセトン付加物(ジェブタナ)という薬剤を用いた化学療法(抗がん剤治療)のために入院された方の件数を示しています。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍-手術なし-処置1:あり-処置2:なし 118 2.26 3.03 0.00% 69.93
040040xx99041x 肺の悪性腫瘍-手術なし-処置1:なし-処置2:4あり-副病:あり 42 11.88 13.08 2.38% 69.05
040040xx9905xx 肺の悪性腫瘍-手術なし-処置1:なし-処置2:5あり 42 11.14 18.72 0.00% 73.86
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上)-手術なし-処置2:なし 31 17.77 16.40 12.90% 79.87
040110xxxx00xx 間質性肺炎-処置1:なし-処置2:なし 25 12.32 18.68 4.00% 74.08
呼吸器内科では、肺がん、肺炎、間質性肺炎などの呼吸器疾患に対して幅広い診療を行っています。
肺がんについては、手術の適応とならない患者さんに対しても、化学療法・免疫チェックポイント阻害薬を中心とした薬物療法を積極的に実施しています。がんゲノム検査や分子標的薬の適正使用を含め、患者さん一人ひとりに合わせた個別化医療を提供することを重視しています。
肺炎については、高齢の方が多く、重症度に応じた迅速な抗菌薬治療やリハビリ介入を行っています。地域の診療所や病院とも連携し、入院治療後の在宅療養や再発予防にも努めています。
間質性肺炎については、急性増悪例を含む重症患者さんを多く受け入れており、呼吸不全に対して酸素療法やステロイド治療を行うとともに、緊急入院から集中治療が必要な症例まで幅広く対応しています。診断においては高分解能CTや気管支鏡検査などを組み合わせ、専門的に診断・治療を行っています。
これらの疾患は超高齢社会に伴い増加傾向にあり、当院呼吸器内科では多職種連携による包括的な診療体制を整えることで、安全かつ質の高い医療を提供しています。今後も引き続き、地域医療機関との連携を深め、呼吸器疾患に苦しむ患者さんの治療と生活の質の向上に努めてまいります。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050070xx03x0xx 頻脈性不整脈-経皮的カテーテル心筋焼灼術-処置2:なし 370 4.75 4.47 0.00% 65.37
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸-手術なし-処置1:あり 301 2.02 2.02 0.00% 51.30
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患-経皮的冠動脈形成術等-処置1:なし、1,2あり-処置2:なし 210 4.71 4.18 0.95% 70.09
050050xx9910xx 狭心症、慢性虚血性心疾患-手術なし-処置1:1あり-処置2:なし 78 3.09 3.07 0.00% 72.15
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患-動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等-処置1:なし、1あり-処置2:なし-副病:なし 77 4.51 5.15 0.00% 74.68
循環器内科では、狭心症・心筋梗塞などの虚血性心疾患、大動脈弁狭窄症や僧帽弁閉鎖不全症などの弁膜症、不整脈、心不全、睡眠時無呼吸症候群など心臓病、末梢動脈疾患である閉塞性動脈硬化症に対する高度な治療を行っており、退院後にはお住まいの地域で安心して暮らすことが出来るよう、地域のホームドクターとの連携を深めています。
不整脈領域においては、心房細動などの脈が早くなる不整脈(頻脈性不整脈)に対して、経皮的カテーテル心筋焼灼術と呼ばれるカテーテルによる根治術を行なっています。一方で、洞不全症候群や房室ブロックなどの脈が遅くなる不整脈(徐脈性不整脈)に対して、ペースメーカー植込み手術を行なっています。また、カテーテルを用いた左心耳閉鎖デバイスの留置も行なっています。
睡眠時無呼吸症候群は、高血圧、動脈硬化進行、狭心症・心筋梗塞、不整脈のリスクとなる事が知られており、診断と適切な治療が後の心疾患罹患予防となります。当院では睡眠時無呼吸症候群の精査入院および治療介入を積極的に行なっています。
虚血性心疾患領域においては、狭心症や心筋梗塞の患者さんに診断目的の冠動脈造影カテーテル検査を行い、冠動脈に狭窄があった場合にはその部位に冠動脈ステントを留置するなどのカテーテル治療(経皮的冠動脈形成術)を行なっています。
下肢の末梢動脈疾患に対しても診断目的で造影カテーテル検査を行い、末梢動脈に狭窄や閉塞があった場合にはその部位に対して動脈塞栓除去術を含めたカテーテル治療を行っています。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全-手術なし-処置1:なし-処置2:なし 77 7.44 11.35 2.60% 56.75
110280xx9901xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全-手術なし-処置1:なし-処置2:1あり 44 10.68 13.75 4.55% 66.41
110280xx991xxx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全-手術なし-処置1:あり 34 4.50 6.01 0.00% 42.35
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全-動脈形成術、吻合術 その他の動脈等-処置2:なし-副病:なし 13 6.46 7.38 0.00% 67.15
110260xx99x3xx ネフローゼ症候群-手術なし-処置2:3あり - - 4.97 - -
腎臓内科では、高血圧症、慢性腎臓病(CKD)の診断と治療、腎不全の進行阻止を目的とした総合的治療、腎炎やネフローゼ症候群に対する複合的治療を行っています。
「慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全-手術なし-処置1:なし-処置2:なし」は慢性糸球体腎炎や慢性間質性腎炎、慢性腎不全で、ステロイドや免疫抑制薬などを含めた内服・注射薬、栄養指導、リハビリテーションなどを行い、総合的に治療をした方の件数です。
「慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし-処置1:なし-処置2:1あり 」は慢性腎不全で透析治療の導入を行った、または透析患者さんにおける合併症の治療で入院をした方の件数です。
「慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全-手術なし-処置1:あり」は、慢性糸球体腎炎や慢性間質性腎炎、慢性腎不全で、腎生検などの検査・処置を行った方の件数です。
「慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全-動脈形成術、吻合術 その他の動脈等-処置2:なし-副病:なし」は、末期腎不全で、透析を実施するための内シャントを造設する手術を行った方の件数です。
「ネフローゼ症候群-手術なし-処置2:3あり」はネフローゼ症候群の原因疾患診断に必要な腎生検などの検査およびステロイドや免疫抑制薬などを含めた内服・注射薬治療のために入院をした方の件数です。
救急医学科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒)-処置2:なし-副病:なし 64 2.30 3.58 7.81% 29.08
010310xx97x1xx 脳の障害(その他)-手術あり-処置2:あり 14 28.00 47.46 85.71% 72.64
180010x0xxx4xx 敗血症(1歳以上)-処置2:4あり 14 48.14 37.05 35.71% 72.43
050210xx9902xx 徐脈性不整脈-手術なし-処置1:なし-処置2:2あり 13 14.92 14.10 23.08% 73.92
010040x197x1xx 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10以上)-その他の手術あり-処置2:あり 12 25.42 45.95 91.67% 65.08
救急医学科は東京都での都市型救命救急センターとして、24時間365日、ホットライン要請(3次救急要請)に対応しています。初期診療だけでなく、その後の専門治療や集中治療も院内の各専門診療科との連携を取りながら治療を進めています。
1番目の薬物中毒(その他の中毒)は、薬物の大量摂取よる中毒症状や副作用の不整脈や高熱などに対して、中和剤での治療や厳重なモニタリングをしながら治療を行っています。また、背景に精神疾患を抱えておられる方も多いため、メンタルヘルス科と連携して診療をしています。
2番目の脳の障害(その他) 手術ありは、脳出血や脳梗塞、脳腫瘍などの脳疾患で手術適応のある疾患に対して、脳神経外科と連携し診療しています。
3番目の敗血症(1歳以上)-手術なし-は重症な感染症で全身の臓器障害が伴っている患者さんに対して、血液透析や人工呼吸器などの生命維持装置や血圧を上げる昇圧剤や抗菌薬治療を用いて治療をしています。感染制御部とも連携し、適切な抗菌薬治療を行っています。
4番目の徐脈性不整脈-手術なし-は脈拍が少ないために血圧が維持できない状況の患者さんに、一時ペーシング(簡易的なペースメーカー)などを用いて循環動態の維持をし,また、電解質異常などへの対応もしています。循環器内科との連携も密に行なっています。
5番目の非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10以上)-は、2番目と少し内容は重複しますが、外傷ではない脳の損傷(高血圧性脳出血やくも膜下出血など)に対して脳神経外科と連携し、血腫の除去などを行っています。
血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x4xx 非ホジキンリンパ腫-手術なし-処置2:4あり 45 8.04 8.65 0.00% 68.98
130030xx99xbxx 非ホジキンリンパ腫-手術なし-処置2:Bあり 45 10.82 12.23 0.00% 69.11
130030xx99x6xx 非ホジキンリンパ腫-手術なし-処置2:6あり 31 10.39 15.67 0.00% 57.77
130030xx99x0xx 非ホジキンリンパ腫-手術なし-処置2:なし 21 12.05 8.86 9.52% 67.95
130030xx97x50x 非ホジキンリンパ腫-手術あり-処置2:5あり-副病:なし 20 26.60 27.53 5.00% 63.00
血液内科は造血器の疾患等を対象とした診療科であり、白血病や骨髄異形成症候群、悪性リンパ腫や骨髄腫、再生不良性貧血を含む貧血症例に対して主として治療を行っています。無菌室を完備しており、急性白血病症例には化学療法を行った後、骨髄移植などの高度な医療の提供をしています。悪性リンパ腫に関しては、フローサイトメトリー、染色体検査、遺伝子検査を用いて、総合的に診断をしています。非ホジキンリンパ腫では、抗体療法や分子標的薬の使用の有無、化学療法と輸血療法の有無により細分化され、患者さんの状況に応じて適切な診療を行っています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎-限局性腹腔膿瘍手術等-処置2:なし-副病:なし 392 7.70 8.88 0.00% 69.57
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。)-内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 260 3.39 2.57 0.00% 68.48
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍-内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 102 6.41 7.45 0.00% 71.62
06007xxx9910xx 膵臓、脾臓の腫瘍-手術なし-処置1:あり-処置2:なし 101 3.18 4.08 0.00% 66.13
060360xx03x0xx 慢性膵炎(膵嚢胞を含む。)、自己免疫性膵炎、膵石症-膵結石手術 経十二指腸乳頭によるもの等-処置2:なし 98 5.43 5.29 0.00% 62.33
消化器内科では、消化器(食道・胃・肝臓・胆道・膵臓・大腸)疾患に対する内科的治療・検査、内視鏡やカテーテル等を用いた治療・検査を行っており、がんを中心に、感染症や炎症性疾患などを対象としています。

「胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病なし」は、胆嚢や胆管の炎症や、胆嚢・胆管にできた結石に対する治療のために入退院された方の件数を示しています。
「小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 」は、小腸や大腸のポリープに対する内視鏡切除のために入退院された方の件数を示しています。
「胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術」は、早期胃がんに対する内視鏡治療(病変の下に生理食塩水を注射し、病変の下の層である粘膜下層を浮かせます。その後粘膜下層を電気メスで剥離を行い、開腹をせずに安全に内視鏡で早期の癌を切除する)のために入退院された方の件数を示しています。
「膵臓、脾臓の腫瘍-手術なし-処置1:あり-処置2:なし」は、主に膵臓がんなどに対する化学療法による治療や、腫瘍による胆管・膵管の炎症や消化管狭窄などの症状に対して内視鏡的治療のために入退院された方の件数を示しています。
「慢性膵炎(膵嚢胞を含む。) 膵体尾部腫瘍切除術 膵尾部切除術の場合等 手術・処置等2 なし 」は、慢性膵炎によって膵管が狭窄し、膵液がうっ滞することで膵炎や膵機能障害を引き起こすことがあります。それらを改善・予防するために内視鏡的膵管ステント留置術を行うために入退院された件数を示しています。
消化器外科・小児外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍-結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等-処置1:なし-処置2:なし 105 15.27 14.81 0.00% 69.24
06007xxx010xxx 膵臓、脾臓の腫瘍-膵頭部腫瘍切除術等-処置1:なし 103 23.80 27.83 0.97% 66.67
060335xx0200xx 胆嚢炎等-腹腔鏡下胆嚢摘出術等-処置1:なし-処置2:なし 74 5.99 7.05 0.00% 56.72
06007xxx020xxx 膵臓、脾臓の腫瘍-膵体尾部腫瘍切除術 膵尾部切除術の場合等-処置1:なし 63 20.48 20.92 3.17% 61.48
06007xxx9905xx 膵臓、脾臓の腫瘍-手術なし-処置1:なし-処置2:5あり 63 5.08 6.74 0.00% 65.94
消化器外科・小児外科では、上部消化管・肝胆膵・下部消化管・小児良性疾患グループと分け、各専門医を配置してきめ細かな診療を行っています。消化器がんに対する化学療法・放射線療法・そして外科的治療による集学的治療の他に新生児先天性奇形などの小児疾患や小児泌尿生殖器疾患、虫垂炎・鼠径ヘルニア等の治療も実施しています。
「結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍-結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等-処置1:なし-処置2:0-副病:なし-0」は、大腸の大半を占める結腸のがんの治療に対する手術を目的として入院された患者数を指しております。当院では低侵襲なロボットによる手術を積極的に行っており、在院日数も減少傾向にあります。                                      
「膵臓、脾臓の腫瘍-膵頭部腫瘍切除術等-処置1:なし」は、膵臓や脾臓のがん治療に対する手術を目的として入院された患者数です。当院ではロボット支援下による手術や腹腔鏡下手術を積極的に行なっており、症例数も増加傾向にあります。
「胆嚢炎等-腹腔鏡下胆嚢摘出術等-処置1:なし-処置2:なし-副病:なし-0」は胆嚢炎や胆石症に対する手術を目的として入院された患者数です。
「膵臓、脾臓の腫瘍-膵体尾部腫瘍切除術 膵尾部切除術の場合等-処置1:なし」および「膵臓、脾臓の腫瘍-その他の手術あり-処置1:0-処置2:なし-副病:0-0」は膵臓の癌や嚢胞性疾患、腫瘍性病変に対する手術や化学療法を目的に入院された患者数を示しております。当科では積極的に腹腔鏡手術を行っており、症例数も増加傾向にあります。また術前化学療法により、根治性を高めております。
糖尿病・代謝・内分泌内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)-処置2:1あり 105 11.79 13.77 0.00% 62.02
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡-処置2:なし-副病:なし 29 11.52 13.07 0.00% 49.38
100180xx99000x 副腎皮質機能亢進症、非機能性副腎皮質腫瘍-手術なし-処置1:なし-処置2:なし-副病:なし 27 4.59 5.35 0.00% 51.89
10006xxxxxx1xx 1型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)-処置2:1あり 18 14.83 12.60 0.00% 48.22
100180xx991xxx 副腎皮質機能亢進症、非機能性副腎皮質腫瘍-手術なし-処置1:あり - - 3.88 - -
糖尿病を中心に糖代謝異常や生活習慣病の診断・治療、糖尿病ケトアシドーシスなどの重症合併症の治療、間脳、下垂体、副腎疾患、甲状腺、副甲状腺疾患の診断、治療を行っています。
「2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く)処置2:1あり」と「1型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 処置2:1あり」は、2型及び1型糖尿病患者に対する栄養指導をはじめとする生活習慣是正のための学習、経口血糖降下薬やGLP-1受容体作動薬、インスリン製剤等による治療法の見直しを含めた入院を指しています。
「副腎皮質機能亢進症、非機能性副腎皮質腫瘍 手術なし-処置1:なし-処置2:なし-定義副傷病なし」は、原発性アルドステロン症、Cushing症候群、褐色細胞腫、各種副腎腫瘍などの内分泌疾患に対し、内分泌学的負荷・抑制試験、日内変動評価・24時間蓄尿、採血プロファイル、およびCT/MRI等の非侵襲的画像検査を行い、病型分類や治療方針決定を目的とした入院を指します。
「糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡-処置2:なし-定義副傷病なし」は、糖尿病性ケトーシス・ケトアシドーシスの入院を指しており、半数以上が緊急入院となっております。
「副腎皮質機能亢進症、非機能性副腎皮質腫瘍-手術なし-処置1:あり」は、原発性アルドステロン症などに対する副腎静脈サンプリング等の選択的静脈サンプリングを中心とした血管内カテーテル検査を実施し、病変の側性判定や治療方針の決定を目的とした計画入院を指しています。
リウマチ・膠原病内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070560xxxxx00x 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患-処置2:なし-副病:なし 43 15.42 14.93 2.33% 55.58
070560xxxxx90x 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患-処置2:9あり-副病:なし 19 28.63 22.02 0.00% 58.21
130111xxxxx00x アレルギー性紫斑病-処置2:なし-副病:なし - - 10.49 - -
070470xx99x0xx 関節リウマチ-手術なし-処置2:なし - - 15.00 - -
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上)-手術なし-処置2:なし - - 16.40 - -
リウマチ・膠原病内科では、関節リウマチの診断と治療(免疫抑制剤や生物学的製剤による治療など)、全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎/多発性筋炎や強皮症、高安動脈炎などの膠原病の診断と治療、ベーチェット病など膠原病類縁疾患、血管炎の診断と治療を行っております。
「重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫性疾患-処置2:なし 副病なし」は、全身性エリテマトーデス、強皮症、顕微鏡的多発血管炎、多発血管炎性肉芽腫症、高安動脈炎、皮膚筋炎などに対して、診断、治療(シクロフォスファミドパルス療法など)を行った症例です。
「重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 -処置2:9あり-副病なし」は、大量カンマグロブリン療法を使用した症例です。       「アレルギー性紫斑病-処置2:なし-副病:なし」は、アレルギー性紫斑病にに対して、診断、治療(シクロフォスファミドパルス療法)を行った症例です。                                        「関節リウマチ 手術なし 手術・処置等2 なし」は、関節リウマチの診断、治療、合併症で入院した症例です。                                                                      「肺炎(市中肺炎かつ75歳以上)‐手術なし‐処置2:なし」 は、肺炎などの呼吸器感染症で入院した症例です。     
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 35 - - 16 196 14 1 8
大腸癌 58 37 90 36 287 57 2 9
乳癌 147 222 67 12 107 83 1 8
肺癌 221 75 211 298 254 215 1 8
肝癌 - - - - 256 54 2 6
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
【初発の5大がんのUICC病期分類ならびに再発患者数の集計方法と定義について】
ここで5大がんとは、肺がん、胃がん、肝がん、大腸がん、乳がんのことを指しています。
集計期間に入院治療を行なった患者さんについて、初発(患者)は病期分類ごとに集計し、再発(患者)は期間内の実患者数を示しています。
当院においてがんの診断・初回治療を行った場合を「初発」とし、初回治療以降の継続治療を行った場合を「再発」としています。
使用したデータは、DPC「様式1」「様式4」「Dファイル」を利用し、様式1のUICC病期分類(注1)のTNM分類(注2)と癌取扱い規約に基づくがんのStage分類から算出しています。

(注1)UICCとは
UICCはラテン語のUnio Internationalis Contra Cancrumnoの頭文字で国際対がん連合のこと
引用元:UICC(国際対がん連合)日本委員会HPより

(注2)TNMとは
TNMの3つの構成要素の評価に基づいて、病変の解剖学的広がりの範囲のこと
 T:原発腫瘍の広がりの評価
 N:所属リンパ節への転移の有無と広がりの評価
 M:遠隔転移の有無の評価
病期分類Stage0~StageⅣは、これらを組み合わせてまとめたものです。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 17 13.29 54.24
中等症 92 17.80 76.35
重症 33 19.33 80.18
超重症 - - -
不明 - - -
成人市中肺炎は、高齢者を中心に発症頻度が高く、基礎疾患の有無や重症度によって治療方針や転帰が大きく異なります。当院では、日本呼吸器学会の重症度分類(A-DROPスコア)に基づいて診療を行っており、軽症例から重症例まで幅広い症例に対応しています。
軽症・中等症の患者さんについては地域の診療所・病院との連携を図りながら適切な入院治療を行い、重症例に対しては集中治療管理や多職種チームによる包括的なケアを提供しています。その結果、迅速な診断と治療の実施により、早期退院や合併症の抑制につながっています。
今後も肺炎を含む呼吸器感染症に対して質の高い医療を提供してまいります。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 117 23.85 74.80 19.73%
その他 30 23.37 71.07 4.76%
【対象患者】 最も医療資源を投入した傷病名のICD10コード(注)がI63$で始まる症例

注)ICD10コードとは「疾病及び関連保健問題の国際統計分類:International Classification of Diseases and Related health problem(以下「ICD10」と略)」とは、異なる国や地域から、異なる時点で集計された死亡や疾病のデータの体系的な記録、分析、解釈及び比較を行うため、世界保健機関憲章に基づき、世界保健機関(WHO)が作成した分類法です。

I63$  脳実質外動脈及び脳動脈に、血栓、塞栓、閉塞または狭窄によって脳梗塞を発症した症例

【解説】
脳梗塞の入院の約80%が、発症3日以内に入院しております。発症3日以内に入院した症例では、その他と比べると症状が強く、リハビリの継続が必要となります。2024年度の回復期リハビリテーション病院等への転院率は、発症3日以内に入院した症例では19.73%であり、その他の4.76%と比べて高率となっています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
小児科・思春期科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術(仮死第1度) 24 0.00 41.46 4.17% 0.00
K9132 新生児仮死蘇生術(仮死第2度) 14 0.00 58.14 0.00% 0.00
K7151 腸重積症整復術(非観血的なもの) - - - - -
K386 気管切開術 - - - - -
K6335 鼠径ヘルニア手術 - - - - -
小児科で実施する手術は限られています。当科で症例数が1・2番目に多い「新生児仮死蘇生術」は、出産時において新生児が新生児仮死状態だった場合に行う蘇生術で、新生児仮死の重症度に応じて2つの手術術式に分類されています。
「腸重積症整復術(非観血的なもの)」は就学前の児童、特に3歳以下の児童に発症する事の多い腸重積症に対する内科的治療です。
「気管切開術」は人工呼吸器による呼吸管理が持続的に必要な児や上気道に狭窄があり呼吸がしづらい児に行う手術です。小児外科と連携のもと行います。
「鼠径ヘルニア手術」は腹腔内の臓器が鼠径部(大腿の付け根)にでてしまう鼠経ヘルニアの治療目的の手術です。こちらも小児外科と連携のもと行います。
乳腺科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 191 1.08 3.23 0.00% 55.64
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 84 1.17 5.32 0.00% 65.32
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術・胸筋切除を併施しない) 46 1.07 6.63 0.00% 60.02
K4764 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴う)) 34 1.06 6.03 0.00% 58.35
K4768 乳腺悪性腫瘍手術(乳輪温存乳房切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 18 1.06 6.89 0.00% 46.83
乳腺科で行われている手術は、その大多数が、乳癌の治癒を目的とした根治的手術です。腋窩部郭清(リンパ節の切除)有無や胸筋切除の有無
で分類されているものの、すべて乳癌の術式です。乳房再建術が保険適応になり、乳輪温存乳房切除術など、形成外科と合同で行う乳房再建術も増えています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(膝) etc. 178 2.97 20.29 3.93% 70.60
K082-7 人工股関節置換術(手術支援装置を用いる) 77 2.40 17.91 1.30% 67.75
K079-21 関節鏡下靱帯断裂形成手術(十字靱帯) 68 1.07 9.46 0.00% 29.72
K1425 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓切除) 53 4.02 21.51 13.21% 73.38
K0461 骨折観血的手術(大腿) etc. 46 5.46 20.57 47.83% 69.39
整形外科は、脊椎・関節・外傷・腫瘍・スポーツ疾患などに対して、一般的な外科手術はもちろん、内視鏡手術、保存的治療、薬物治療、化学療法、ブロック治療など最善の治療を提供しています。
「肘、膝の外傷(スポーツ障害等を含む。) 腱縫合術等」は、主に膝の十字靱帯や半月板などの損傷に対して、靱帯の縫合・形成術や半月板の縫合等の手術等を受けるために入院した方を指しており、当院では関節鏡を用いた低侵襲の手術を中心に行っております。また肘関節の外傷は、小児の肘周辺の骨折に対しても必要に応じて手術を行っています。
「膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等」は、膝関節が様々な要因により変形し、痛みを伴う際に、金属等でできた人工膝関節に置き換える手術等を目的として入院された方を指しています。
「股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等」は、股関節が様々な要因により変形したり壊死し、痛みを生じた際に、人工関節や人工骨頭に置き換える手術を目的として入院された方を指しています。
「脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎-手術なし」は脊椎が華麗性を含む様々な要因により変形し、痛みやしびれ、麻痺などの神経症状に対し手術を受けるために検査入院をされた方を指しています。当院では、検査入院で全身麻酔のリスクや手術の適応を評価し、その後の手術入院へつなげていきます。
「骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。)-四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等」は良性骨軟部腫瘍に対し手術加療を行う方を指しています。積極的に悪性腫瘍を疑わない、または、外来での生検で良性腫瘍の診断がついている患者さんが手術を受けます。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(躯幹) etc. 31 1.29 3.90 0.00% 54.32
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満) 26 0.31 1.23 0.00% 34.92
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) 20 0.00 1.10 0.00% 61.55
K0053 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径4㎝以上) etc. 18 0.67 2.00 0.00% 29.39
K0062 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm以上6cm未満) 18 0.22 1.61 0.00% 44.67
形成外科では全身の皮膚や皮下組織、骨などにできた腫瘍の摘出を主に行っており、表層にできた腫瘍から深層に至る腫瘍まで取り扱っています。また加齢による視野障害を主訴に来院される患者さんには眼瞼下垂症手術を行っており、余剰な皮膚を取り除いたり、上瞼の高さを挙げることにより視野の改善を得ています。先天的に瞼が下がっている患者さんにも対応しています。その他、唇裂口蓋裂などの先天性疾患、顔面骨骨折、広範囲の熱傷の手術などを行っています。また乳腺科と連携して行う乳房再建や頭頚部領域における悪性腫瘍術後の組織欠損に対する遊離皮弁術も多く経験しています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) 201 4.94 23.41 7.96% 50.74
K160-2 頭蓋内微小血管減圧術 26 1.08 9.54 0.00% 56.19
K1781 脳血管内手術(1箇所) 23 0.83 13.26 8.70% 59.09
K151-2 広範囲頭蓋底腫瘍切除・再建術 15 3.93 35.33 6.67% 44.20
K169-2 内視鏡下脳腫瘍生検術 10 5.70 40.40 20.00% 54.00
脳神経外科で最も症例数が多い手術「頭蓋内腫瘍摘出術(その他)」は、頭蓋骨の内部にできた腫瘍(脳腫瘍)を取り除くための手術です。
2番目に多い「頭蓋内微小血管減圧術」は、顔面痙攣や顔面痛(三叉神経痛など)の治療のため、神経を圧迫している血管を移動させる手術です。
3番目に多い「脳血管内手術(1箇所)」は、開頭をせずに足の付け根から挿入したカテーテルと呼ばれる細い管を介して、主に脳動脈瘤に対して行います。
4番目に多い「広範囲頭蓋底腫瘍切除・再建術」は、 腫瘍を取り除き、頭蓋底部を再建する手術です。
5番目に多い「内視鏡下脳腫瘍生検術」は、 脳腫瘍に対し、神経内視鏡を用いて腫瘍の一部を採取し診断をつけるために行う手術です。
呼吸器外科・甲状腺外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超えるもの) 110 1.53 8.54 0.00% 67.79
K4633 甲状腺悪性腫瘍手術(全摘及び亜全摘・頸部外側区域郭清を伴わない) 106 1.63 5.03 0.00% 54.20
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除) etc. 94 1.34 7.12 0.00% 69.71
K462 バセドウ甲状腺全摘(亜全摘)術(両葉) 57 2.23 5.47 0.00% 40.61
K502 縦隔腫瘍、胸腺摘出術 41 1.39 5.42 0.00% 59.17
呼吸器外科・甲状腺外科で最も症例数が多い手術は、肺がんの患者さんに対して内視鏡を用いて実施する「胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超えるもの)」です。次に多いのは「甲状腺悪性腫瘍手術(全摘及び亜全摘・頸部外側区域郭清を伴わないもの)」で、甲状腺がんの患者さんに対して、甲状腺を摘出するための手術です。
「胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除)」は、主に低悪性度の肺腫瘍や、他臓器で発生した悪性腫瘍(例えば、大腸癌)が肺へ転移をした場合に行う手術です。呼吸機能が悪いため標準的な治療(肺葉切除)が困難な場合にも用いることがあります。また2022年4月以降では小型(2cm以下)末梢非細胞肺がん症例の一部に対して標準的な手技として行っています。肺癌に対する手術は胸腔鏡を用いた低侵襲な方法で行い、入院中はクリニカルパスを用いて均一な治療を行っています。
4位の症例は「バセドウ甲状腺全摘(亜全摘)術(両葉)」で、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されてしまうバセドウ病等の疾患に対して甲状腺を摘出する手術です。
5位は、「縦隔腫瘍、胸腺摘出術」です。胸腺腫などの縦隔腫瘍に対する手術であり、近年は胸腔鏡のほか、ロボット支援下に手術を行うこともあります。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K560-22ニ オープン型ステントグラフト内挿術(上行・弓部同時、その他) 47 4.79 25.26 8.51% 66.30
K5612ロ ステントグラフト内挿術(腹部大動脈) 31 3.00 10.00 3.23% 75.26
K5612イ ステントグラフト内挿術(胸部大動脈) 25 4.08 14.68 8.00% 68.80
K552-22 冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺不使用)(2吻合以上) 16 5.06 20.81 0.00% 67.81
K592-2 肺動脈血栓内膜摘除術 16 8.69 22.69 0.00% 59.63
心臓血管外科は、心臓の弁や冠動脈などの心臓疾患や胸部腹部大動脈疾患、さらには四肢の末梢血管疾患に対する外科治療を行っています。オフポンプ冠動脈バイパスや完全内視鏡下心臓手術、ステントグラフト内挿術、カテーテル大動脈弁置換術などの低侵襲手術に加えて、通常の開胸開心手術や人工血管置換術を行っています。四肢末梢血管疾患にはカテーテル治療や再生医療を行っています。緊急性の高い急性大動脈疾患や急性冠症候群などの疾患に対しても24時間体制で対応しています。慢性血栓塞栓性肺高血圧症に対しては肺動脈内膜摘除術とカテーテル肺動脈形成術を組み合わせた治療を行っております。循環器内科や集中治療科、麻酔科、臨床工学部、看護部などとのチーム医療によりさらなる成績の向上を目指しています。
産科・婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K867 子宮頸部(腟部)切除術 102 1.01 1.00 0.00% 40.34
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡によるもの) etc. 100 0.98 4.11 0.00% 39.32
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術(内視鏡手術用支援機器を用いて行った場合) etc. 98 1.19 4.30 0.00% 48.02
K872-2 腹腔鏡下子宮筋腫摘出(核出)術 89 1.02 4.45 0.00% 38.12
K877 子宮全摘術 47 1.28 6.47 0.00% 46.09
産科・婦人科で最も多い手術は「子宮頸部(腟部)切除術」で、主に前がん病変が認められた方を対象として行われる手術で、子宮が温存されることで将来の妊娠可能性を維持します。
2番目に多い手術は「子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡)」で、良性の卵巣腫瘍などに対して腹腔鏡下に施行された手術の件数です。
3番目に多い手術は「腹腔鏡下腟式子宮全摘術」です。子宮筋腫や子宮腺筋症などに腹腔鏡手術で子宮を摘出するものです。
4番目に多い手術は「腹腔鏡下子宮筋腫摘出(核出)術」で、子宮筋腫がある方を対象として行われる手術で、子宮が温存されることで将来の妊娠可能性を維持します。
5番目に多い手術は「子宮全摘術」で、子宮筋腫や子宮腺筋症などに開腹手術で子宮を摘出するものです。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(その他) 1,667 0.01 1.00 0.00% 73.66
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) 578 0.36 2.63 0.00% 63.37
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他) 237 0.17 2.16 0.00% 63.18
K2683 緑内障手術(濾過手術) 190 0.55 2.32 0.00% 67.29
K275 網膜復位術 112 0.34 2.46 0.00% 43.82
眼科手術の中心は白内障手術(水晶体再建術:眼内レンズ挿入(その他))で、当院では日帰りまたは1泊の短期入院を基本としています。加齢性白内障に加え、高度進行例や炎症・外傷・感染に伴う続発性白内障などの難症例にも対応し、数多く執刀しています。硝子体手術、緑内障手術、網膜剥離手術(網膜復位術)も実施しており、緊急症例には24時間体制で迅速に対応します。硝子体・緑内障手術は短期入院での実施を標準とし、可能な限り早期の社会復帰を目指します。その他、角膜移植、眼部腫瘍摘出、斜視手術、眼瞼手術など、幅広い眼疾患の外科的治療に対応しています。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K328 人工内耳植込術 50 1.04 3.24 0.00% 40.28
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 47 1.11 1.96 0.00% 52.28
K4571 耳下腺腫瘍摘出術(耳下腺浅葉摘出術) 44 1.11 5.84 0.00% 55.23
K374-2 鏡視下咽頭悪性腫瘍手術(軟口蓋悪性腫瘍手術を含む。) etc. 40 1.65 12.98 0.00% 65.70
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術) 36 1.14 1.50 0.00% 46.89
耳鼻咽喉科・頭頸部外科で2024年度に件数の多かった手術は、人工内耳植込術、内視鏡下鼻・副鼻腔手術、耳下腺腫瘍摘出術、咽頭悪性腫瘍手術でした。
人工内耳植込術は、高度難聴に対して人工内耳を植え込むための手術で聴力の改善が期待できます。内視鏡下鼻・副鼻腔手術は、内視鏡を用いて鼻の孔から手術を行う方法で基本的には皮膚の切開など伴わずにQOLを改善する手術です。耳下腺腫瘍摘出術は顔面神経を温存しながら耳下腺腫瘍を切除する手術です。鏡視下咽頭悪性腫瘍手術は中・下咽頭癌をロボット支援下もしくは内視鏡下に切除する低侵襲な手術です。
皮膚科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 78 0.14 3.37 0.00% 68.38
K0062 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm以上6cm未満) 19 0.05 1.21 0.00% 50.42
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満) 16 0.00 1.19 0.00% 49.13
K0053 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径4㎝以上) etc. 15 0.27 1.60 0.00% 49.80
K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6㎝以上、12㎝未満) etc. 15 0.27 1.87 0.00% 43.07
皮膚科で最も多い手術は「皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除)」で、悪性黒色腫、有棘細胞がん、基底細胞がん、乳房外パジェット病、、ボーエン病などの皮膚がんを取り除くための手術です。
2~4番目に多いのは「皮膚,皮下腫瘍摘出術」で脂肪腫や粉瘤、ほくろなどの良性腫瘍を取り除くための手術です。
腫瘍を取り除いた後は皮膚の欠損が生じます。良性・悪性にかかわらず術後の整容面も考慮して植皮術などの再建法を選択します。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 144 1.70 4.63 0.00% 70.97
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) 94 1.16 9.71 0.00% 67.46
K007-2 経皮的放射線治療用金属マーカー留置術 50 1.08 1.04 0.00% 71.26
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 47 1.57 3.28 0.00% 66.21
K773-51 腹腔鏡下腎悪性腫瘍手術(内視鏡手術支援機器・7センチ以下) 28 1.00 7.11 0.00% 60.68
泌尿器科で最も多い手術は膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)で、膀胱がんの治療のために経尿道的に内視鏡にて腫瘍を切除します。
2番目に多い手術はロボット支援下前立腺悪性腫瘍手術です。これはロボット(ダヴィンチ)を利用して前立腺を摘除する腹腔鏡手術です。お腹の中を炭酸ガスで膨らまし、お腹に小さな穴を6カ所あけ、ダヴィンチをドッキング(装着)し、穴からロボットの鉗子やカメラなどを挿入して手術を行います。従来の手術と比べて利点としては、出血量が少なく、身体への負担が少ないこと、術後機能温存(術後の性機能や尿禁制の改善)ができるところです。
3番目の手術は前立腺癌の放射線治療のために放射線治療用の金属マーカーを経皮的に穿刺して留置する手術です。
4番目の手術は腎結石症や尿管結石症に対して経尿道的にレーザーを用いて破砕する方法です。
5番目の手術はロボット支援下腎悪性腫瘍手術です。前立腺と同様にロボット(ダヴィンチ)を利用して腎悪性腫瘍を摘除する腹腔鏡手術です。小さいがんの場合、腫瘍と周囲の組織を切除し正常な腎臓を温存します。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 335 1.81 2.91 0.30% 66.70
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 161 1.67 2.59 1.24% 70.52
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 118 1.91 3.20 2.54% 75.69
K570-3 経皮的肺動脈形成術 65 4.25 3.63 3.08% 58.62
K555-22 経カテーテル弁置換術(経皮的大動脈弁置換術) 64 6.22 11.41 9.38% 84.44
循環器内科では様々な心臓・血管カテーテル治療を行っています。カテーテル治療とは、手首や太ももなどの血管にカテーテルとよばれる管を通し行う治療です。
「経皮的カテーテル心筋焼灼術」は、不整脈(心房細動、上室性頻拍、心室頻拍、心室期外収縮など)を持つ患者さんに対して、カテーテルを用いて行う、根治を目指した治療です。
「経皮的冠動脈ステント留置術」は狭心症、心筋梗塞に対するカテーテル治療で、冠動脈内にステントと呼ばれる金属の筒を留置します。安定型狭心症の患者さんに対しては待機的に、不安定狭心症や急性心筋梗塞の患者さんに対して緊急で治療を行います。
「四肢の血管拡張術・血栓除去術」は主に下肢動脈の狭窄・閉塞病変に対するカテーテル治療です。間欠性跛行などの症状のある閉塞性動脈硬化症の患者さんに対して主に行います。
「経皮的肺動脈形成術」は肺につながる血管(肺動脈)が細くなったり、詰まったりして血液が流れにくい病変に対して、カテーテルを用いて血流を改善させる治療法です。
「経カテーテル弁置換術(経皮的大動脈弁置換術)」は、重症大動脈弁狭窄症の患者さんに対してカテーテルを用いて行う治療であり、従来の開胸での大動脈弁置換術に比べ低侵襲での治療が可能です。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純) 23 12.78 9.83 4.35% 66.91
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) - - - - -
K5481 経皮的冠動脈形成術(高速回転式経皮経管アテレクトミーカテーテル) - - - - -
K6154 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(その他) - - - - -
K775 経皮的腎(腎盂)瘻造設術 - - - - -
腎臓内科では、侵襲性の高い外科的手術は行いませんが、最も症例数が多い手術は「内シャント造設術」です。
内シャント造設術は、腎不全等の患者さんに対して血液透析を行うために、腕の静脈と動脈の孔を縫い合わせてつなぎバイパスすることにより、透析用の血管を設けます。また「経皮的シャント拡張術・血栓除去術」は、血液透析を行う患者さんの内シャントが狭窄をおこしたり閉塞してしまった際に、血管造影を行い、狭窄または閉塞した場所を確認の上、カテーテル治療で拡張して修復するために実施します。「経皮的シャント拡張術・血栓除去術」は外来で施行することが多いですが、入院中にも施行しています。また、「上腕動脈表在化法」は心機能の低下があり内シャントの作成が困難な場合などに、腕の深いところを走る動脈を、透析の際に穿刺がし易い様に皮膚直下まで持ち上げて留置します。症例数は限られていますが「連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術」では、腎不全等の患者さんで腹膜透析を行うために、カテーテルと呼ばれる管をお腹の中に留置します。カテーテルは腹部表面に出るように設置します。その他、腎不全および血液透析の患者さんの合併症に応じて、内視鏡治療、脳・心臓血管のカテーテル治療、感染症に対するドレナージ治療や腎瘻増設術、悪性腫瘍や骨折などに対する手術治療などは他科との連携で治療にあたっています。
救急医学科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K386 気管切開術 48 11.54 19.13 83.33% 71.63
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
K533-2 内視鏡的食道・胃静脈瘤結紮術 - - - - -
K046-3 一時的創外固定骨折治療術 - - - - -
K6021 経皮的心肺補助法(初日) - - - - -
救急医学科で最多の手術は気管切開術です。この手術は長期に人工呼吸器管理が必要である患者さんに対して行います。頚部前面を切開し、人工呼吸器に接続可能な管を挿入します。これにより、気道が閉塞するようなリスクを低減します。
内視鏡的消化管止血術は、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、食道静脈瘤破裂、大腸からの出血などの食道・胃・十二指腸や大腸などからの出血を上部消化管内視鏡(胃カメラ)や下部消化管内視鏡(大腸カメラ)を用いて、出血している箇所を止血する処置です。消化器内科と密な連携を図って治療を行っています。
内視鏡的食道・胃静脈瘤結紮術は主に肝硬変の患者さんで生じる食道や胃に生じる静脈瘤からの出血に対して、内視鏡を用いて直接静脈瘤を輪ゴムのようなもので縛って止血を行う処置となります。消化器内科と綿密に連携して治療を行なっています。
一時的創外固定骨折治療術は、交通事故や高所墜落などにより、骨盤骨折や大腿骨骨折、上腕骨骨折などの重症な骨折に対して、手術室での根本的な固定術を行う前に、一時的に骨折のズレを体外的に直して固定することで骨折による出血の軽減を図り、全身状態の安定化を図る目的で行う処置です。整形外科医師と連携して診療にあたっています。
経皮的心肺補助法は心筋梗塞や肺塞栓症などで血圧維持が困難となった患者さんに対して、ECMOと呼ばれる体外循環装置を用いて、循環動態の維持を図る方法となります。心筋梗塞などの根本的な治療介入による心臓や肺の回復を待つために処置になります。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 378 2.82 4.91 1.59% 67.29
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 229 1.17 1.63 0.00% 69.61
K708-3 内視鏡的膵管ステント留置術 115 1.48 3.55 0.00% 60.77
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみのもの) 106 2.07 6.48 0.94% 70.06
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜) 94 1.05 4.49 0.00% 72.10
消化器内科では消化管(食道・胃・十二指腸・小腸・大腸)、肝臓、膵臓、胆管、胆嚢を対象に、患者さんのQOLを考慮した低侵襲治療(内視鏡治療・超音波治療など)を行っています。

胆膵領域では胆管がんや膵臓がんのため胆管が狭窄し胆汁がうっ滞することで起こる閉塞性黄疸に対し内視鏡的胆管ステント留置術を行っています。胆管内にステントを入れることで黄疸が改善し、胆汁うっ滞による炎症も改善します。その際に、内視鏡的に十二指腸乳頭部を切開し、開口部を広げてステントを挿入します。この手技は総胆管結石を切石する際にも行われます。また、一般的な方法で胆管ステント留置術が行えない患者さんに対しても最新の超音波内視鏡を用いて黄疸の改善を行うことができます。
また慢性膵炎・膵石症によって膵管が狭窄し、膵液がうっ滞することで膵炎や膵機能障害を引き起こします。それらを改善・予防するために内視鏡的膵管ステント留置術を行っています。
消化管領域では食道、胃、十二指腸、大腸の早期のがんに対して内視鏡的に病変を切除することが出来ます。内視鏡下粘膜下層剥離術は、病変の下に生理食塩水を注射し、病変の下の層である粘膜下層を浮かせます。その後粘膜下層を電気メスで剥離を行い、安全に開腹をせずに内視鏡で早期の癌を切除することができます。長径が2cm未満の大腸病変に対しては、電気メスではなくスネアによる内視鏡切除を行います。
肝臓領域では肝臓がんに対してラジオ波焼灼療法やカテーテル治療を行っています。ラジオ波焼灼療法は腫瘍のなかに針を通し電流を流すことでがん細胞を死滅させる方法です。カテーテル治療は大腿動脈からカテーテルを挿入し、肝臓内まで進め、動脈からの栄養で成長していく肝細胞癌に対して、動脈塞栓や抗癌剤を直接投与することでがんを縮小させる治療です。
消化器外科・小児外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術(内視鏡手術用支援機器を用いて行った場合) etc. 115 3.34 11.83 0.00% 68.64
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 88 1.11 1.72 0.00% 48.68
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 80 1.29 3.61 0.00% 56.34
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 76 1.03 5.45 1.32% 66.39
K703-22 腹腔鏡下膵頭部腫瘍切除術(リンパ節等伴う腫瘍切除術)(通則18) 54 2.94 19.98 1.85% 64.67
消化器外科・小児外科では、悪性腫瘍に対する手術を積極的に行っており、症例数も年々増加傾向にあります。                 
「腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術(内視鏡手術用支援機器を用いて行なった場合)」は大腸がんに対しロボットによる内視鏡手術用支援機器を用いてがんを含む結腸の切除やリンパ節の郭清を行う手術で、近年症例数が増加しております。                                                    腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側)」は、腹腔内の臓器が鼠径部から脱出した鼠径ヘルニアに対して行う手術です。小児・成人症例ともに腹腔鏡手術を導入しており、症例数も増加傾向です。                                                      
「腹腔鏡下胆嚢摘出術」は、胆石や胆嚢炎に対して行う手術です。当科では積極的に腹腔鏡手術を行なっており、術後在院日数を少なくするように心がけております。
「抗悪性腫瘍剤動脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他)」は、大腸癌や膵癌などに対する化学療法を、安全かつ適切な環境で行えるようにするための手術で、術前化学療法を行うことで、根治性を高めております。
「腹腔鏡下膵頭部腫瘍切除術(リンパ節等伴う腫瘍切除術)(通則18)」は、膵頭部腫瘍に対する腹腔鏡下膵頭部腫瘍に対する腹腔鏡下手術を目的として入院された患者数です。当院ではロボット支援下による手術や腹腔鏡下手術を積極的に行なっており、症例数も増加傾向にあります。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 20 0.08%
180010 敗血症 同一 15 0.06%
異なる 61 0.24%
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 57 0.22%
異なる 20 0.08%
この表における発生率とは、上記のICD10が「最も医療資源を投入した傷病名」として選択され、そのICD10に基づいたDPCコードが付与された症例数を集計したものを全体の症例数で除することで計算された率であり、実際の合併症発生率とは異なっています。

■項目の説明

入院契機と同一の場合:入院の契機となった傷病名と医療資源最傷病名が同じ方の件数です。

入院契機と異なる場合:他の傷病名の治療で入院し、その後発症し、医療資源最傷病名として選択した方の件数です。

播種性血管内血液凝固(DIC):敗血症などが原因で、小さな血栓が全身の血管で発生する疾患で、厚生労働省DIC基準によるDICスコアの値、原疾患に対する治療内容、検査結果を提出することになっています。

手術・術後の合併症:手術創開離、術後感染、人工関節挿入術後の人工膝関節、股関節の感染、白内障手術後の眼内レンズ偏位や亜脱臼、透析シャント閉塞、移植後人工血管感染、アナフィラキシーショック等が主な内容になります。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
2,846 1,438 50.53%
肺血栓塞栓症は、手術後や出産後、内科疾患での入院中などに発症することがあり、生命危機に至ることがあります。
当院では、平成16年4月にガイドラインが策定され、現在は「VTEガイド」に準じた予防と対策を実践しており、予防対策実施率のために必要な項目を十分に満たすための取り組みを行っています。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
3,877 3,583 92.42%
血液培養検査を2セット採取することは、感染症の原因菌をより確実に検出し、診断の精度を高めるために極めて重要です。これにより、適切な治療を迅速に開始することにつながります。
当院で1セットのみの採取であった症例のほとんどは小児の症例でした。小児は成人よりも血液中の菌量が多いため、少量の血液でも原因菌が検出されやすいとされています。そのため、体重の少ないお子さんへの身体的負担を考慮し、臨床的に妥当な判断であると考えております。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
737 655 88.87%
広域スペクトル抗菌薬は、多くの種類の細菌に効果が期待できる一方、多用すると薬剤に対する耐性を持つ細菌(薬剤耐性菌)を生み出す原因となる可能性があります。そのため、抗菌薬を使用する前に原因菌を特定するための細菌培養検査を行い、その結果に基づいて最適な薬剤を選択(または変更)することが「抗菌薬の適正使用」において世界的に推奨されています。
当院の実施率は88.53%であり、多くの症例で適切な検査が行われていることを示しています。 今後も院内での連携を密にし、より一層の抗菌薬適正使用を推進することで、この比率の維持・向上に努めてまいります。
転倒・転落発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
277,225 773 2.79‰
患者さんの転倒・転落は、骨折など予後に重大な影響を与える可能性があります。
当院も最大限の注意を払いますが、履物や歩行時の注意など患者さんにもご協力いただきたいことがございます。
入院時等の案内をよくご理解いただき、転倒防止にご協力ください。
また、当院では転倒・転落の発生要因を統計的に分析し、未然に防ぐよう努めております。
転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
277,225 19 0.07‰
転倒転落により、残念ながら骨折してしまった患者さんが各年度20~30人ほどいらっしゃいます。
患者さんご自身の病態が影響している可能性もございますが、やはり転倒転落は骨折に結び付く危険な状況です。
特にレベル3b以上の発生事例については、関係職員のみならず、病院全体への周知を実施し、注意喚起を促しております。
患者さん及びご家族の皆さんにおかれましても、転倒転落防止にご協力ください。
また、当院ではインシデント影響度分類レベル 3b 以上の転倒・転落の発生要因を統計的に分析し、未然に防ぐよう努めております。
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率ファイルをダウンロード
全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
5,788 5,742 99.21%
手術部位の感染を予防するため、手術執刀開始前の適切なタイミングで抗菌薬を投与することが推奨されています。血中濃度を有効に保つことで、手術部位の感染リスクを低減させることができます。
手術開始1時間前までに投与されなかった症例のほとんどは、手術前から感染症治療のために抗菌薬投与が継続されていた患者さんです。これらは、個々の患者さんの状況に応じた臨床的に妥当な判断であると考えております
d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
277,000 130 0.05%
褥瘡予防対策を行うことは入院基本料の施設基準の一つであり、医療の重要な項目の1つとなっています。ひとたび褥瘡が生じると、患者のQOL(quality of life:生活の質)の低下をきたすとともに、治療が長期におよぶことがあり、結果的に在院日数の長期化や医療費の増大にもつながります。そのため、褥瘡発生率は看護ケアの質評価の重要な指標に挙げられています。
また褥瘡は、局所管理だけではなく、全身管理が重要な疾患です。そのため当院では、褥瘡対策に関する専従看護師を配置していることに加えて、多職種で褥瘡管理に関わっています。医師、看護師、薬剤師、栄養士、関連する事務部門からなる褥瘡対策委員会を中心に、様々な視点から最良の医療を提供できるよう協働し、褥瘡発生率の減少を目指しています。
65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合ファイルをダウンロード
65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
12,792 2,847 22.26%
全病棟に管理栄養士が常駐しており多職種協働で栄養管理を実践しています。新規入院患者さん全員へ栄養スクリーニングを実施して、入院時の低栄養の有無やそのリスクの程度を評価しています。
低栄養やそのリスクがある場合には、栄養アセスメント(GLIM基準:低栄養の診断及び栄養治療における世界標準の基準)をして更に踏み込んだ評価をしています。
2024年度の実績は、65歳以上の入院患者さんへ①栄養スクリーニングを実施、②GLIM基準で栄養アセスメントを実施、③個別の栄養プランを立案、この①~③を入院48時間以内に取り組めた割合を示しています。
身体的拘束の実施率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
277,225 14,902 5.38%
 身体拘束とは、衣類や帯など何らかの用具を用いて、物理的に患者さんの身体を一時的に拘束し行動を制限することです。身体拘束は、患者さんの自由を奪う処置であるため、患者さん自身または他者の生命や身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体拘束を行ってはならないとされています。
 急性期病院では侵襲的な治療に必要なチューブ類の抜去や転倒・転落といったエピソードにより治療が中断され、回復が遅延することがないように、安全確保のためにやむを得ずに身体拘束が選択されることもあります。当院では、患者さんの尊厳を守り、安心して医療が受けられるように、多職種で身体拘束に代わる方法の検討に取り組んでいます。また、入院生活において、起きる、食べる、排泄する、清潔にする、活動するという5つの基本的ケアを十分に行い、生活のリズムを整えることにより、身体拘束を行わないより良い医療の実現を目指しています。


更新履歴
令和7.09.30
「東京医科大学病院 令和6年度病院指標」を公開しました

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