低侵襲心臓・血管病治療センター
低侵襲心臓・血管病治療センターについて
循環器疾患(心臓・血管病)の治療には薬物治療、カテーテル治療、外科手術があります。外科手術は体に対する侵襲(負担)が大きい場合もあり、カテーテルを用いた負担の少ない低侵襲治療が進歩してきました。当センターは約20年前に設立され、より負担の少ない治療の提供に取り組んでまいりました。
カテーテル手術は、胸部大動脈瘤・腹部大動脈瘤に対するステント治療、冠動脈疾患に対する経皮的冠動脈形成術(PCI)、下肢閉塞性動脈硬化症に対する末梢血管形成術(EVT)が主なものでした。
近年、外科手術しか根本的な治療法がなかった心臓弁膜症などに対しても、カテーテルによる治療法が行われるようになりました。現在、当センターにおいて可能なカテーテル手術として、上記に加え、大動脈弁狭窄症に対する経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)、僧帽弁閉鎖不全症に対する経皮的僧帽弁クリップ術(MitraClip)、心房細動患者の血栓予防治療である経皮的左心耳閉鎖術、脳梗塞の原因となる卵円孔開存を閉鎖するための経皮的卵円孔開存閉鎖術(PFO) があります。
外科治療においても、最小限の負担で弁膜症やバイパス手術が可能な低侵襲心臓手術(MICS)も積極的に実施しています。
当センターでは、患者さんのご病状に合わせ、これらの最新治療の適切に選択して、低侵襲で高度な先進医療を実施していきたいと考えております。
低侵襲心臓・血管病治療センター センター長
里見 和浩