遺伝子診療センター
概要
1994年、日本人類遺伝学会による臨床遺伝専門医制度が発足したのを受け、東京医科大学病院では、小児科外来の特殊専門外来のひとつとして遺伝相談を行っておりました。しかしながら、遺伝学的検査の進歩・普及ならびに一部検査の保険診療収載、遺伝医学に関するガイドラインや指針において遺伝カウンセリングの重要性が認識され、小児科だけにとどまらず各科において、その必要性が求められてまいりました。そこで2016年より、東京医科大学病院遺伝子診療センターを開設し、遺伝カウンセリングを主に行うことにいたしました。
当センターは、倫理的・法的・社会的問題に十分な配慮を行いつつ、正確な遺伝学的情報・科学的事実にもとづいた遺伝医療を実践することを目的としています。当センターでは遺伝学的診断だけでなく、ご家族の遺伝的疾患に関する理解のお手伝いや、診断に関わる検査などについてのご相談を受けます。また、すでに診断がされている方の医学的ならびに生活面でのサポートまで、可能な範囲で情報提供をさせていただくものです。
現在は下記の組織で運営されていますが、個々の疾患により大学病院ならではの各領域の専門医と連携し、総合的な体制の中で遺伝カウンセリングを行っております。主なスタッフ
主なスタッフ | 専門分野 | |
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河島 尚志 | センター長、臨床遺伝専門医 | 小児科領域 |
沼部 博直 | 副センター長、 臨床遺伝専門医・指導医 |
小児科領域、染色体疾患 その他遺伝学全般 |
林 由起子 | 副センター長、 臨床遺伝専門医・指導医 |
神経内科領域、内科領域 |
久慈 直昭 | 副センター長、臨床遺伝専門医 | 産婦人科領域 |
吉村 明修 | 副センター長 | がんゲノム領域 |
黒田 雅彦 | 副センター長 | 分子病理学 |
稲垣 夏子 | 臨床遺伝専門医・指導医 | 循環器領域、内科領域 |
萩原 剛 | 臨床遺伝専門医 | 血友病、出血性・血栓性疾患領域 |
備後 真登 | 臨床遺伝専門医 | 血友病、出血性・血栓性疾患領域、がんゲノム領域 |
堺 則康 | 臨床遺伝専門医・指導医 | 皮膚科領域 |
佐川 泰一 | 臨床遺伝専門医 | 産婦人科領域 |
森島 靖行 | 臨床遺伝専門医 | 小児科領域、染色体疾患 |
西山 信宏 | 臨床遺伝専門医 | 耳鼻科領域 |
白井 杏湖 | 臨床遺伝専門医 | 耳鼻科領域 |
桐林 和代 | 認定遺伝カウンセラー® |
主に取り扱う対象疾患
1. 先天性疾患: | Prader-Willi症候群、先天性骨系統疾患など |
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2. 染色体疾患: | Down症候群、Klinefelter症候群、Turner症候群など |
3. 先天性代謝性疾患: | Fabry病、Gaucher病、フェニルケトン尿症など |
4. 遺伝性結合織疾患: | Marfan症候群、Loeys-Dietz症候群、Ehlers-Danlos症候群など |
5. 産科領域: | 出生前診断、不妊不育症、着床前診断のセカンド・オピニオンなど |
6. 循環器領域: | 遺伝性不整脈疾患、心筋症、家族性高コレステロール血症など |
7. 耳鼻科疾患: | 先天性難聴など |
8. 皮膚科領域: | 神経線維腫症、先天性魚鱗癬、先天性色素失調症、表皮水疱症など |
9. 神経筋疾患: | 結節性硬化症、筋強直性ジストロフィー、脊髄小脳変性症など |
10. 家族性腫瘍: | 遺伝性乳がん・卵巣がん、家族性大腸ポリポーシス、多発性内分泌腺腫症など |
11. その他: | 原発性免疫不全症候群、口唇口蓋裂、近親婚など |
受診の流れ
紹介状
ご作成
患者さんにお渡しください


ご予約
患者さんからお電話にてご予約いただきます。
受診日時は担当医師と相談の上決定します


カウンセ
リング
相談内容によって各診療科と連携をとりながら対応します
※当センターは完全予約制となっております。
※取り扱い疾患がご不明な場合、ご紹介の前に一度当センターまでお問い合わせください。
※遺伝カウンセリングは原則、自費診療となり、初診 12,000円(税抜)、再診 30分毎 5,000円(税抜)が生じます。
※遺伝学的検査には保険適応となっているものと自費検査となるものがあります。また、院外の検査施設や研究施設でのみ検査を行っているもの、現時点では遺伝子検査自体が困難なものもあります。
詳細につきましてはご相談ください。
ご予約・お問い合わせ先
東京医科大学病院 遺伝子診療センター
TEL:03-3342-6111(代表)内線:2635
〒160-0023 東京都新宿区西新宿6-7-1