東京医科大学病院 TOKYO MEDICAL UNIVERSITY HOSPITAL

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CVラインセンター

CVラインセンターの特長

CVライン(中心静脈静脈路確保)は周知のごとく今日に日常臨床において必須の医療手段です。またその簡便さ、有用性により多くの医師によって頻用される手技となっています。東京医科大学病院のような1000床程度の大規模病院では年間約3000件程度のCVライン設置が行われているとされています。しかしその合併症には極めて稀ですが重要臓器損傷による死亡例が報告されているのも事実です。東京医科大学病院では平成15年~16年にかけての約半年の短期間に2例のCVライン設置に伴う極めて重篤な致死的合併症例を経験し、お一方は完全復帰まで救命し得ましたが、大変残念なことですがもうお一方の患者様を亡くしてしまいました。安全な医療を期待され来院された多くの患者様の信頼を裏切る結果となってしまいました。このような最中、病院のなすべきことは「同じ事故を2度と起こさない」という至上命令が、当時の臼井正彦院長より下され、早期の対応策が求められました。その結果平成16年10月25日にCVライン安全部会が発足し、CVラインセンターの開設とCVライン設置ガイドラインの運用が開始されました。

新しいCVライン設置のガイドラインの主な骨子は次の5点です

  1. 全科の緊急以外のCVライン設置はCVラインセンターで行う。
  2. CVカテーテル挿入に際しては、2名以上の医師がこれを行い、この際、1名以上のCVライン認定医が術者または介助者として立ち会う。
  3. 手技は「安全なCVライン挿入のガイドライン」に準拠する。特に本ガイドラインでは2つの重大事故を鑑み、以下の細則を遵守する。
    • CVライン挿入にあたっては透視下、あるいはエコー下で行う。
    • 術直後と4~8時間後にXPの撮影を2回行い、安全を確認する。
    • 穿刺の回数を制限する。
  4. すべての事例の実施記録表の作成を義務づけ、安全維持のためにfeed backを行う。
  5. 定期的CVラインに関する研修会の開催し、CVライン挿入の安全管理の意識の向上、維持に努める

以上の様な世界的にみても類にないCVライン専用センターを開設し、安全を最優先にした認定医制度などのガイドラインを運用することになりました。その結果新しいシステムの運用前後での合併症の発生率は9.1%から3.5%(最終的にすべて非有害事象例)に激減させることが可能になりました。もちろんこの3.5%の値は過去の報告最小例(6%台)と比べても極めて優れた値となっております。昨今、医師の間では完全装備されたCVラインセンターでの施行の安心感は絶大なものになっているようです。これらのことは当初の目的の『患者様に安全なCVライン設置』への確かな第1歩になっているものと自負しております。そして東京医科大学病院でのこのCVラインセンターの運用のコンセプトがすべての医療の安全の基本の原点なり、東京医科大学病院への患者様の信頼回復に繋がることを願ってやみません。

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