お知らせ
〈アレルギーセンターより〉アナフィラキシー補助治療剤 アドレナリン点鼻薬について
2026.04.24
2026年2月に、アナフィラキシー補助治療剤 アドレナリン点鼻薬が発売されました。
針のないアナフィラキシー補助治療剤です。患者さんに正しい事を知っていただくために、この薬剤にはどのようなものか、当院アレルギーセンターの小児科・思春期科および皮膚科の日本アレルギー学会認定のアレルギー専門医よりコメントさせていただきます。
詳しく話を聞きたい方は、各科のアレルギー外来で対応させていただきます。

小児科・思春期科 アレルギー専門医より
アドレナリン点鼻薬の登場により、アナフィラキシー対応治療剤が2剤に増え、選択の幅が広がりました。15㎏以上のお子様が対象です。体重に応じ2規格あり、15㎏以上30㎏未満の小児は0.1mg製剤、30㎏以上の小児には0.2mg製剤が適応となります。以前からある自己注射剤であるアドレナリン注射薬と異なり、針がないため針に対する恐怖心でアドレナリン注射薬投与を躊躇されていた方には朗報です。点鼻薬の効果は従来のアドレナリン注射薬と同等と言われています。また、2026年4月文部科学省・こども家庭庁からの通達により、処方された本人や家族だけはなく、学校や保育園、幼稚園等で、保育士や教職員の方も患者さんに代わりアドレナリン点鼻薬の投与が可能となり、アドレナリン注射薬と同様の対応ができるようになりました。投与する可能性のある方は、発売元のサイトで投与方法の動画を視聴し、いつでも対応できるように事前準備をしておくとよいでしょう。注意点ですが、副反応として粘膜刺激感といった違和感がありますが自然軽快します。また、噴霧時、押し上げボタンがやや固めであることから押す力が弱い方ですと押しにくい可能性はありますが、6歳以上であれば自分で使用できる、とされています。患者さんの状況に応じた、適切な指導と適切な薬剤選択が求められます。
文責:小児科・思春期科 セクションリーダー
日本アレルギー学会認定アレルギー専門医
赤松 信子
皮膚科 アレルギー指導医・専門医より
近年、成人食物アレルギーの患者さんが増えております。アドレナリン点鼻薬は、自分で対応する薬で、針の苦手な方には最適です。効果は注射薬と同じですが、添付文書に、"効果不十分な場合には、1回目の投与から10分以降を目安に、2回目の投与ができる。"と記載されているため、必ず2本所持すること。また点鼻後は必ず救急車を呼ぶこと。は守りましょう。
鼻への口径や噴霧する時の使い方は、大人には問題ありませんが、製剤には練習キットがありますので事前に練習しておくとよいでしょう。
使用期限は、米国から直接輸入するため1年から1年半、常温保存となります。
薬剤費ですが、2mgを2本携帯していただきたいので、3割負担で約14,800円となっており、アドレナリン注射薬より高価です。現在は、世界中のどの空港でもアドレナリン注射薬所持のためにセキュリティチェックで止められることはありません。時々不安な方が英文診断書を希望されますが、アドレナリン点鼻薬は診断書は不要です。
