お知らせ
〈アレルギーセンターより〉花粉などによる季節性アレルギー性結膜炎の治療と予防について
2025.11.28
アレルギー性結膜炎とは
アレルギー性結膜炎は、季節性アレルギー結膜炎、通年性アレルギー性結膜炎、アトピー性角結膜炎、春季カタル、巨大乳頭結膜炎に分類されます。アレルギー素因があり、結膜炎をひきおこします。掻痒感、異物感、流涙、結膜の充血、眼脂などの症状が出現します。

- 季節性アレルギー性結膜炎:
季節性の原因物質によっておこり、スギ花粉が代表的です。春ではスギやヒノキ、初夏ではカモガヤやオオアワガエリ、秋ではブタクサやヨモギが代表的です。アレルギー性鼻炎をおこすこともあります。 - 通年性アレルギー性結膜炎:
ダニ、カビ、ハウスダスト、動物の毛やフケなどが原因となることが多く、1年を通じて症状が出現します。 - アトピー性角結膜炎:
顔面や眼瞼に皮膚病変があるアトピー性皮膚炎によって、結膜炎が生じます。眼の症状が皮膚症状と連動することが多いです。 - 春季カタル:
幼稚園から小学校の男児にみられることが多い重症のアレルギー性結膜炎です。結膜に増殖性変化をきたします。花粉、ハウスダスト、ダニが原因となることが多く、春に症状が悪化するのが特徴的です。アトピー性皮膚炎を合併症していることもあります。成長に伴って、寛解してきます。 - 巨大乳頭結膜炎:
コンタクトレンズや眼科手術の縫合糸など、異物による刺激が原因で生じる結膜炎です。
季節性アレルギー性結膜炎の治療
抗アレルギー薬による治療が中心です。用法用量を守って使用しましょう。
抗アレルギー薬は、掻痒感や異物感のある時のみ点眼するのではなく、原因物質の季節の期間、毎日回数を守って点眼するのが基本です。例えば、スギ花粉症であれば、関東地方(地域によって飛散時期が異なります。)であれば、例年2月下旬から3月上旬に花粉の飛散が始まり、5月上旬まで続きます。スギ花粉症の方の多くは、3~4月に症状のピークがあります。症状のピーク時や症状時のみ点眼するのではなく、スギ花粉の飛散始まりもしくは飛散始まりの少し前の2月頃から抗アレルギー薬の点眼を開始し、飛散終了時期まで継続すると効果的です。また近年、抗アレルギー薬のクリームタイプもあります。就寝前に眼周囲(眼瞼)にクリームを塗布し、就寝中に皮膚から浸透して効果があり、日中抗アレルギー薬点眼を使用しなくてよいというものです。日中多忙で点眼をするのが難しい方や点眼でお化粧が崩れるのが心配な方などにも有効です。ただし、眼瞼皮膚の状態が不良の方は使用できません。
アレルギー症状が重症の場合は、眼科医の診察による判断でステロイドの点眼を使用することもあります。ステロイドの点眼は、効果も高いですが、急激な眼圧上昇をひきおこす(※高眼圧により緑内障をきたすこともあります。)こともあり、必ず眼科医の定期的な診察が必要です。
激しい掻痒や異物感は辛いですので、お近くのアレルギーセンターの医師や眼科医にご相談ください。
季節性アレルギー性結膜炎の予防
花粉からの防御眼鏡の使用、花粉がまとわりにくい表面がツルツルした滑らかな衣服や帽子の着用、外出からの帰宅後の手洗い、うがい、洗顔などは、予防になります。また人工涙液※によるこまめな洗眼も、眼に入った花粉などを洗い流すことができるため、有効な予防法です。水道水で洗眼することは、刺激が強く、おすすめできません。
※人工涙液:涙と同等の成分であり、薬局で購入可能です。防腐剤が入っていないため、点眼回数に制限なく使用可能です。防腐剤が入っていないため、開封後の期限は1週間程度です。
まとめ
- 季節性アレルギーの治療は抗アレルギー薬の点眼が基本です。用法用量を守って点眼しましょう。
- 重症者にはステロイドの点眼も有効ですが、高眼圧をひきおこすこともあり、眼科医の定期的な診察が必須です。
- 花粉からの防御や花粉の洗浄(人工涙液による洗眼)も予防に重要です。
- 症状にお困りの方は、お近くのアレルギーセンターの医師や眼科医にご相談ください。
