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時代のニーズに対応した感染症科を新設
~大学病院ならではの特長を活かした感染症診療がスタート~

2013.11.11

報道関係者各位

ニュースリリース

2013年11月11日

時代のニーズに対応した感染症科を新設

~大学病院ならではの特長を活かした感染症診療がスタート~
感染制御部と渡航者医療センター、感染症科の3本柱を構築

 2013年10月1日、東京医科大学病院は感染症科を新設しました。 同感染症科では、専門各科と連携しながら、原因不明の感染症を含む様々な感染症の診断・治療・予防について幅広く対応します。特に、近年の国際化に伴う輸入感染症や熱帯感染症診療に関しては、診療経験豊富な専門医が、国際協力機構(JICA)、厚生労働省検疫所、外務省などの国内公的機関だけではなく、海外医療機関とも連携して積極的に行うことが最大の特長です。
 当大学病院には、既に主に医療関連感染対策を担う感染制御部、そして、海外渡航者の健康をサポートする渡航者医療センターがありますが、今回の感染症科新設により、感染制御、渡航医学、そして感染症診療という感染症対策の3本柱が構築されることになりました。ひとつの医療機関としてこうした取り組みを行うのは他には例のない試みであり、内外から注目を集めています。
 ※輸入感染症・熱帯感染症:輸入感染症は、旅行者などを通じて海外から日本国内に持ち込まれる感染症で、
  なかでも、開発途上国を中心とした熱帯地域で蔓延しているものを熱帯感染症といいます。
  代表的な輸入・熱帯感染症として、マラリア・デング熱・腸チフス・パラチフスなどがあげられます。

感染症科の専門的教育拠点として機能

 近年、感染症に興味を持つ若い医師が増えていますが、国内には感染症診療を系統立てて学べる教育医療機関は未だに少なく、まして、国際的な感染症についてはほとんどありません。当大学病院の感染症科では感染症の専門診療だけではなく、国際的な視野を養いたい医師の受け皿となると同時に、医師に限らず看護師、検査技師、薬剤師など全ての医療従事者に対し、診療経験豊富な専門医による他学には類をみない研修が受けられ、グローバルな視点から感染症に対する理解を深めてもらうための拠点を目指しています。

東京オリンピックを控えて急務の輸入感染症対策強化

 7年後の2020年、東京オリンピックが開催されることが決まりました。ある試算では、オリンピック期間中に来日する観光客数は25万人。これに世界中の選手・役員の数が加わり、約3兆円の経済効果が期待されています。しかしその一方で、この期間に日本には存在しない感染症が国内に持ち込まれる可能性も否定できません。さらに、温暖化の影響などにより熱帯感染症のリスクも高まりつつある昨今、当院感染症科では近い将来を見据えた感染症対策の砦としての体制づくりに取り組んでいます。

●感染症科とは

 感染症とは、病原性の微生物が人の体内に侵入し繁殖することで起こる病気です。それらの病気はどの臓器でも発症しうることから、感染症科では他の専門部署と連携を取りながら全身を横断的に診療します。欧米諸国ではこのような感染症科の存在は以前より認知されていましたが、日本では比較的最近になって、感染症指定医療機関以外の大学病院などにも新設されるようになりました。また多民族国家である国々では、国外から感染症が持ち込まれる可能性が比較的高いことから、熱帯感染症や渡航関連疾患なども専門領域としています。

●感染症科新設の背景

 最大の理由として、国際化の進展に伴う海外渡航者増加への対応があげられます。例えば、主な輸入感染症であるデング熱に関しては、2000年以前は100例以内で推移していたものが、最近では200例を超えています。その背景には世界的な流行の影響もありますが、海外渡航者の増加による国際的感染症への関心や啓発が、医師や海外渡航者の間に高まってきたことに加え、各医療機関における診断能力の向上もその数字に影響しているのかもしれません。
こうした状況を踏まえ、医療関連感染対策を行う感染制御部、そして、海外渡航者の健康をサポートする渡航者医療センターというこれまでの部署に加え、海外渡航者の診療はもとより、全身を総合的かつ横断的に診療する感染症科が当大学病院に設置されました。当科では外来診療だけではなく、入院診療も行っています。

●当感染症科の特長
  1. 幅広い知識と豊富な経験で対応
    感冒性疾患や流行性ウイルス性疾患など、市中で流行する様々な感染症について、幅広い知識と豊富な経験をもとに総合診療を行います。
  2. 原因不明の感染症にも対応
    感染部位が不明確な感染症や病原体が不明確な感染症、治療に難渋する感染症などに対しても、各専門科と連携を取りながら専門診療を行います。
    また、本学の微生物学講座と連携しながら、高度な診断や治療を行うことも可能です。
  3. グローバルな視点からの対応
    国内では専門家や診療可能医療機関が少ない輸入感染症・熱帯感染症について、国際協力機構(JICA)、厚生労働省検疫所、外務省などの国内公的機関だけではなく、海外医療機関とも連携しながら経験豊富な専門医が診療を行います。一般の医療機関では実施できない特殊検査や希少医薬品による治療などについても可能な限り対応します。
●日本における感染症対策の砦を目指して

 海外渡航者の増加や地球温暖化は、開発途上国を中心に蔓延する熱帯感染症が国内に侵入しやすい状況を生み出す要因となっています。さらに、2020年の東京オリンピック開催を前に、国際的な感染症対策が急務となるなかで、当院感染症科では感染症対策のための拠点づくりに取り組んでいます。

  1. これまで日本国内ではきわめて少なかった熱帯医学に関する専門研修の充実を目指します。研修プログラムを通じて、若手の研修医をはじめ看護師、検査技師、薬剤師など全医療従事者が、診療経験豊富な専門家から熱帯医学の知識を継承し、グローバルな視点を身につけることができる体制を構築します。
  2. 地域医療機関との連携についても取り組みを強化していきます。
    海外渡航者の診療を最初に行う多くはプライマリケアを担う地域の医師と思われます。このような医師を対象に、講習会などを通じて診療技術向上や医療連携の構築を実現します。また、当院感染症科がいざというときの受け皿となれるよう、日頃から地域医療機関との密接な情報交換を図ります。
  3. 認定制度などの導入についても検討します。
    日本では熱帯医学の臨床分野を学ぶ機会が極めて少ないものの、アメリカでは米国熱帯医学会の臨床部門が中心となり、定期的に講習会を開催しているほか、認定制度を設けて知識の習得と向上を目指しています(当科では、この認定制度を修得した米国熱帯医学会認定医が専門診療にあたっています)。
    2020年の東京オリンピックを7年後に控え、今後ますます国際的な感染症対策が重要課題となるなかで、当院感染症科はこうした海外の取り組みも踏まえながら、日本国内における感染症教育の向上に寄与していきたいと考えています。

本件に関するお問い合わせ先

東京医科大学病院
経営企画・広報室 広報担当




■東京医科大学 感染症科ページ
 http://hospinfo.tokyo-med.ac.jp/shinryo/kansensho/

〒160-0023 東京都新宿区西新宿6-7-1
TEL:03-3342-6111(代) 
内線 2022、2063
FAX:03-5339-3135
URL:http://hospinfo.tokyo-med.ac.jp/

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