大量出血のリスクと、術後の患者負担の軽減に
極めて有効とされる「ダヴィンチ」手術
「ダヴィンチ」手術 鏡視下手術(腹腔鏡下手術・胸腔鏡下手術など)の発展型である「ダヴィンチ」手術は、一般的な開放手術、鏡視下手術にあったさまざまな問題点を改善しています。特に手術中の出血量は極めて少なく、手術を受ける患者さんの肉体的な負担を軽減することができます。
前立腺全摘除術の手術方法での比較
開放手術 | 鏡視下 (腹腔鏡下) 手術 |
ダヴィンチ手術 | |
手術時間 | 短い 腹腔鏡下より短い |
長い | 中間 腹腔鏡下より短い |
熟練に 要する時間 |
ダヴィンチと同等 | 長い | 開放と同等 |
手術中の 出血量 |
多い | 少ない | 極めて少ない |
手術後の 尿失禁 |
少ない | 少ない | 少ない |
手術後の 勃起機能 |
ほぼ同等 | ほぼ同等 | ほぼ同等 |
入院期間 | ほぼ同等 | ほぼ同等 | ほぼ同等 |
社会復帰 | 遅い | 早い | 早い |
技術の 難易度 |
腹腔鏡下より低く ダヴィンチと同等 |
難しい | 腹腔鏡下より低く 開放と同等 |
手術の 操作性 |
普通 | 難しい | 良好 |
- 「ダヴィンチ」手術では、患者さんの腹部に6カ所、傷口が8~12mmほどの小さな穴を開け、手術器具を挿入して手術を行います。術中の出血量は開放手術と比べると極めて少量で、輸血する例はほとんどありません。
- 「ダヴィンチ」手術は、傷口が小さく術後の肉体的な負担が少ないため、開放手術と比較すると回復までの期間が短くてすみます。退院後も社会復帰までにかかる時間も早くなる傾向にあります。