手術支援ロボット「ダヴィンチ」徹底解剖

産科・婦人科

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「ダヴィンチ」手術を希望される皆さまへ

産科・婦人科 病巣が骨盤腔にある婦人科疾患に優れた操作性で高レベルの治療を行います 産科・婦人科では2009年3月に、国内で1例目となる婦人科における「ダヴィンチ」手術を行いました。その後も積極的に症例数を重ね、現在までに約300件のダヴィンチ手術を経験しており、婦人科ロボット手術では国内トップの実績であります。ここ数年は、子宮がんに特化したロボット手術に力を入れています。 井坂 惠一 主任教授

「ダヴィンチ」の能力を最大限に発揮する婦人科疾患

世界において「ダヴィンチ」手術全体の症例数に対する婦人科疾患の割合は、2008年が30%、2009年34%、2010年には45%と増加しています。婦人科領域の子宮筋腫や子宮腺筋症などの良性腫瘍、子宮がんなどの骨盤腔の狭く奥まった場所にある病巣に対して、人の手では取りにくい場所にあるリンパ節を切除したり、癒着した組織を剥離したりする際に、「ダヴィンチ」はその能力を最大に発揮します。また婦人科疾患では「ダヴィンチ」手術であれば切除した病巣を腟から体外へ取り出せます。他の領域の手術であれば、切除したものを取り出すための切開創が加わるのですが、それがない分、傷や痛みが少なく、回復が早くなります。開腹手術と比較した場合、手術には時間を要しますが、出血量は約20分の1、入院日数で約4分の1になるなどといった成果が得られています。
 

「ダヴィンチ」の能力を最大限に発揮する婦人科疾患
  

図)開腹手術とロボット手術の比較

早期の子宮がんに適応する「ダヴィンチ」手術

ロボット支援手術といえども、従来の開腹手術や腹腔鏡と同じようにリスクはあります。しかし当科では一定の経験をおさめた産婦人科認定医資格と、ダヴィンチ手術のライセンスの2つを保有した者が術者および介助者を務めています。さらに手術に関わるスタッフ全員が同一モニターを見て安全を確保しながら手術を行っています。

また、当科では主に子宮体がんはⅠb期まで、子宮頸がんはⅡ期までの比較的早期の子宮がんにダヴィンチ手術を行っています。それはダヴィンチの操作性による手術成果の大きさはもとより、現在、早期子宮体がん以外の子宮がんでは、腹腔鏡手術の保険適用がなされていないという理由もあります。逆に子宮筋腫は保険適用となっていることと治療成績にも差がないことから腹腔鏡で手術を行っています。卵巣がんは腫瘍によって大きくなっていることが多く、腟から取り出すことができません。無理に取り出そうとして潰してしまうと体内にがん細胞を散らしかねないからで、アメリカでも卵巣がんは一部を除き開腹手術で治療しています。こうしたことから、早期の悪性腫瘍の人にこそダヴィンチ手術を行うべきだと考え、その普及に努めています。
 

図)当科における子宮がんに対するダヴィンチ手術の年次推移

★2016年4月、「内視鏡下手術用ロボットを用いた腹腔鏡下広汎子宮全摘術」が先進医療Bとして承認されました。詳しくはこちらのページをご覧ください。(病院のお知らせページが開きます。)


(2016年7月更新)

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