手術支援ロボット「ダヴィンチ」徹底解剖

呼吸器外科

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「ダヴィンチ」手術を希望される皆さまへ

呼吸器外科 繊細な手技が求められる呼吸器領域に新しい可能性を開く「ダヴィンチ」手術 呼吸器外科では2010年に最初の縦隔腫瘍での手術を行って以来、「ダヴィンチ」手術の優れた操作性で、より安全な手術が実施できると認識しています。高度な手技が求められる呼吸器領域に、「ダヴィンチ」手術の可能性が広がっています。 池田 徳彦 主任教授 梶原 直央 教授

安全性と効果の期待ができる縦隔腫瘍でスタート

「ダヴィンチ」手術の対象疾患としている縦隔腫瘍は、肺と肺に囲まれた縦隔と呼ばれる部位にできたがんなどの腫瘍の総称です。ですから縦隔腫瘍といっても、できる位置やがんの種類もさまざまです。代表的なものに、胸腺腫や神経鞘腫(しんけいしょうしゅ)などがあります。鉗子の自由度が高い「ダヴィンチ」なら、難しい位置にある病巣に対して、思いどおりの角度から切ったり剥がしたり、適切に安全な処理をすることが可能です。呼吸器領域のなかでも縦隔腫瘍の手術において、操作性の高い「ダヴィンチ」の特性が十分に活かせるため、患者さんの安全性が十分に確保でき、確実にメリットをもたらすことができます。こうしたことから当科ではまず縦隔腫瘍での、「ダヴィンチ」手術の実績を重ねてきました。

コンソールでロボットを操り手術を行う池田主任教授

肺がんへの取り組みに向けて

肺がんへの「ダヴィンチ」手術の適応も、今後期待が持てる分野です。肺は常に呼吸によって縮んだり膨らんだりする臓器。また肺は心臓の近くにあるため血流量が多く、非常に軟らかくて薄い血管が張り巡らされています。そのため外科手術でも高度な技術が必要となり、経験を積んで熟練した医師の技能が求められます。これは「ダヴィンチ」手術を行う場合でも同様で、優れたロボットという武器を手にしても、基盤となる開胸手術と胸腔鏡下手術の十分な知識と技術、経験が必要であるということです。

縦隔腫瘍では「ダヴィンチ」手術のメリットが認められており、肺がんでも同様のことが期待されます。「ダヴィンチ」手術では、肺がん領域ではまだ黎明期ではありますが、同様の結果が導き出せることを確信しています。

ロボット手術の術野風景

呼吸器外科領域におけるロボット手術の保険適用は?

現在、ロボット支援手術が保険で認められているのは、前立腺がんの手術に対してのみです。近い将来、肺がんや縦隔腫瘍に対しても保険収載されることが期待されています。

 

次世代型の外科を目指して

すぐれたIT技術は、医療にもさまざまな革新的な技術をもたらしてくれます。呼吸器外科では、手術を行う患者さんの肺のCT画像をコンピュータに取り込み、血管の走行や切除範囲を映し出す医療用支援ソフト、「術前シミュレーション・術中シミュレーションシステム」を医療用フィルムメーカーと共同で開発し、導入しています。このシステムを活用すると肺の切除すべき部分や傷つけてはいけない動脈などを画像で確認しながら手術をすすめることが可能になります。それは、手術の安全性や精度を高めることにつながり、これまでに多くの実績を残しています。当科ではこうした「手術支援システム」を「ダヴィンチ」とともに積極的に活用して、安全な次世代型手術への進化を目指しています。

術前シミュレーション

肺の解剖は肺動静脈・気管支が複雑に絡み合って走行しています。安全で高精度の肺切除を行うには立体構造の把握がポイントになります。我々は高画質3次元画像を用いて術前シミュレーションとして実際の切除をバーチャルで行い、それをガイドに術中ナビゲーション手術に応用しております。



呼吸器外科のダヴィンチ手術に関するお問い合わせは梶原までお願いいたします。


(2015年1月更新)

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