手術支援ロボット「ダヴィンチ」徹底解剖

耳鼻咽喉科・頭頸部外科

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「ダヴィンチ」手術を希望される皆さまへ

<耳鼻咽喉科・頭頸部外科>咽喉頭がんへの更なる低侵襲手術を目指し、「ダヴィンチ」手術に取り組んでいます。  咽喉頭がんの「ダヴィンチ」手術は低侵襲手術として海外で評価を受けておりますが、日本では適応が認められておりませんでした。当院は全国に先駆け2011年8月より臨床研究を行い、2015年から先進医療を行ってきました。2016年10月末で先進医療の症例登録を終了し、現在、適応申請を準備しております。 清水 顕 臨床准教授

咽喉頭がんとは

いわゆる「ノド」である咽頭・喉頭は呼吸・発声・飲み込みに関わる部位であります。咽喉頭がんは全がんの4%と少なくあまり知られていません。進行がんになってから見つかる場合が多く、治療により機能障害が起こることが問題となります。内視鏡の進歩とともに小さいがんでも見つかるようになってきており、より早期がんの状態で発見することが可能となりました。刺すようなノドの痛みが続く、飲み込むときに痛い、痰に血が混じる、首が腫れたなどの症状が続く場合は専門医の診察が必要です。

 

咽喉頭がんの治療

咽喉頭がんの全摘術は最も歴史が古く、現在も行われている治療ですが手術による機能障害がおこります。抗がん剤と放射線治療を組み合わせる治療が切らずに済む治療として良いとされていましたが、放射線治療後、唾液分泌障害による嚥下障害・味覚異常に長期間悩ませられる方が多く、本当に良いのか見直されてきました。経口的内視鏡手術は外から切らない治療のため、飲み込みの機能障害等を最小限にとどめることができ、今後の治療として期待されています。特に「ダヴィンチ」手術は内視鏡手術に比べ手術の安定性がよく安全かつ適切な切除が行えます。

ダヴィンチ手術 化学放射線治療 全摘術、拡大切除 内視鏡手術
手術操作 侵襲が少ない
繊細かつ正確な操作が可能
侵襲が大きい 腫瘍の大きさや部位により適応が限られる
治療経験 国内では臨床研究段階、海外では確立 確立されている 確立されている 学会レベルで認められている
出血 少ない ない 多い 少ない
治療後の痛み 軽い 強い 強い 軽い
入院期間 短い 長い 長い 短い
嚥下機能 温存 低下 低下 温存
発声機能 温存 温存 低下 温存
長期胃瘻 少ない 可能性あり 可能性あり 少ない

 

咽喉がんでの取り組み

咽喉頭がんに対する「ダヴィンチ」手術は経口的ロボット支援手術(Trans oral robotic surgery; TORS)と言われています。TORSの対象は中咽頭がん、下咽頭がん、声門上がん(喉頭がんの一部)であります。口の中から摘出するために比較的小さいがん(4cm未満)が対象となります。当院では2011年8月より「ダヴィンチ」手術に取り組み、臨床研究を重ねてきました。その治療実績が認められ、京都大学、鳥取大学、東京医科大学の3施設で先進医療を行いました。2016年10月末で先進医療の新規症例登録は終了しておりますのでご注意ください。今後、臨床研究再開予定でありますが開始日時に関しては未定でありますのでお問い合わせください。

 

手術方法(代表的な口蓋扁桃にできたがんについて)

麻酔方法

全身麻酔

手術準備

口を開けるための機械を使用します。
歯の損傷を防ぐため、事前にマウスピースを作ります。

手術時間

1-2時間(がんの大きさ、部位によって変わります)

術後

3日目までは鼻に挿入した管から流動食を入れます。
3日目以降、創部の状態により口からの食事を開始します。

術後入院期間

8~14日間


舌の付け根にできたがん、声門上がん、下咽頭がんに関しては腫瘍の大きさにより一時的な気管切開が必要な場合があります。その場合、手術時間、術後の状態、入院期間が異なります。詳しくは受診時にお聞きください。

 

 


頭頸部がんのダヴィンチ手術に関するお問い合わせは
清水 顕 臨床准教授 までお願いいたします。


(2016年11月更新)

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