肝がんの治療を決める因子

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 どのように治療法が選ばれるかは、日本肝臓学会が出版している「肝癌診療ガイドライン」の治療アルゴリズムに従い決定されます(治療アルゴリズム:図4)。もちろん、最終的にはそれぞれの患者さんの状況を考慮して決定します。以下にその概要を述べます。

図4 治療アルゴリズム

 肝がんの代表的な治療法は、がんを切除する肝切除術、がんを焼き切る穿刺局所療法(ラジオ波熱凝固療法:RFA、マイクロ波熱凝固療法:MWA)、がんへの栄養供給を止める塞栓療法の3つです。ほかに、抗がん剤等による薬物療法や放射線療法などがあります。これらの中からどの治療法を選ぶかの判断基準のひとつは、肝機能の状態です。  まず、肝機能が十分に保たれているかどうかによって肝切除術が行えるかどうかが決まります。次に注目するのはがんの進行具合で、がんの数とがんの大きさです(進行度分類:図5)。肝がんは、1か所ではなく、複数の場所にできている場合が少なくないためです。

図5 進行度分類

 肝臓以外にがんが転移をしている場合もあります。転移があると、がん細胞が全身に散らばっている可能性があります。その場合には肝機能が良い状態に保たれていれば、抗がん剤を中心とした薬物療法を用いて全身のがんに対処します。がんが転移していなくても、塞栓療法の治療効果が乏しい場合、薬物療法が選択されることもあります。

最終更新日:2020年9月30日